『The Rising』/ブルース・スプリングスティーン (083/100)


 2002年のアルバム。
 それだけで意味をもってしまう。

 このアルバムが作られた背景には9.11の同時多発テロがあり、それが主題にもなっている。
 その時から、と、その後を、描いているが、
 そこに悲劇性と云ったドラマチックなものはないし、怒りなどの強い感情も抑えられている。

 ブルース・スプリングスティーンが描くのは、
 残された者と「残ったもの」の、とても人間的な心情であり、希望である。
 日常の、望む者と「失われたもの」の歌なのだ。
 それを重くせず、
 むしろ軽快で、しなやかな曲調で演奏しているのは、その感情の深さを表しているようだ。

 何度となく、タイトルにもなった「rise」とゆー言葉が使われるのは、
 深淵から這い上がり、失われた日常生活を癒し、
 さらにその先へ進もうとする想いが込められている。

 憎悪でも報復でも、
 政治でも宗教でもない方法を。

 いつか、このアルバムから2002年とゆー意味合いが消え、
 聴かれるようになればと、願う。


The Rising

ブルース・スプリングスティーン / ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル


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by y.k-ybf | 2009-09-11 21:38 | 音盤/100 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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