その11。パパはだいとうりょう。

ブッシュ [DVD]

角川エンタテインメント




 アホでマヌケなアメリカ大統領、ブッシュの子ブッシュ。
 その喜劇のよーな悲劇でも描くのかと想定していたが、
 想定外の、父と息子のドラマに仕上がっており、意表を突かれた。
 観ると、ブッシュのイメージも少し変わった。
 あくまで現実のではなく、フィクションの映画のブッシュだけども。

 厳格で、社会的に地位もあるパパのブッシュと、
 劣等感に呪われたかのよーに苦悩してもがく息子のブッシュ。
 その関係性は、アメリカとか大統領とかではなくとも、
 多くの人々が共感できる普遍的なテーマであり、とても現代的なものに感じられた。

 存在として、あまりにも大きい父であり、過去。
 その影響は強く残り、つねに比較され、同等かそれ以上の結果を求められる。

 歓声ばかり響くも、観客の姿はない野球場、
 そのグラウンドに独りで立ち、満面の笑みで応えるよーに手を振り、プレーするブッシュ。
 劇中、頻繁に挿入されるこの空虚なイメージシーンは、的確で残酷だ。
 じつは彼に「結果」など求められてはいないし、
 評価もされず、そもそも誰も観ていない、かもしれないのだから。

 オリバー・ストーンにしてはシンプルで、
 物語として明確な結末があるよーにもおもえなかった。
 ブッシュはまだ生きてるんだから、そりゃ終われないけれども。

 この映画は、やはり喜劇のよーな悲劇であった。アメリカにとっての。
 即ち、世界の。
 シンプルに作られたのも、この隠されたテーマのためなんじゃねーかと、たりたり。

 そいや、ブッシュが神様にお祈りするシーンも多かったわ。
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by y.k-ybf | 2010-05-11 16:09 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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