八十年代の暗闇から手をのばせってゆー

MUSIC MAGAZINE増刊 クロス・レヴュー 1981-1989

ミュージックマガジン




 八十年代は、暗黒の時代。
 ロッキンオンを読み漁っていた自分には、
 音楽の八十年代とは、そんなイメージが強く残っていた。

 薄っぺらいシンセ、耳障りに主張するギター、
 そして元凶、エレキドラム。
 甘ったるい楽曲に、原色のファッションは、時代に浮かれているよーにしかおもえなかった。
 それはロッキンオンを読む前から感じていたし、
 九十年代に入って、洋楽を聴くようになってからは余計に意識するよーになった。
 イメージだけではなく、音がダメで、録音されたものがダメ。
 八十年代に作られたレコードは、ニューオーダーですら抵抗があったものだ。
 なんでこんな音にするんやと。

 それがココ三~五年で、やっとアリになってきた。
 洋楽を遡って聴いているうちに、八十年代でもいいものはあるんだと気付いてはいたが、
 拒否反応を起こさずに、
 楽しめるよーになったのは、コノ一年ぐらいだけども。

 なんでこんな事態になったのかと、自分なりに考えてみると、
 やっぱり、テクノロジーの過渡期だったからではないかと。

 ビデオが生まれ、PCが普及し、
 デジタルとゆー発想が、思想の一角に加わった。
 進歩しなくてはならない。
 新しいものが絶対的に正しいとゆー風潮は、確かこの時期だった気がする。
 そーやって無理矢理発生したメタモルフォーゼの歪さこそが、八十年代だったのかな、と。

 さておき、
 ラジオで宇多丸が紹介していたミュージックマガジン増刊の「クロスレビュー」を買ってきた。
 えらい分厚いのでまだ読み終えてはいないのだけど、
 ミュージックマガジンで連載されたクロスレビューの八十年代分を一冊にまとめた本であります。
 これが思いの外おもしろい。
 今では名盤のレコードが新譜としてレビューされているし、
 なかには酷評されているのもある。
 時代も変われば、人間だって変わるのだ。
 ロッキンオンを読んでいた奴が、ミュージックマガジンを愉しんだりもするのだ。

 カタログとは違う、おもしろさ。


 そんで、
 1981年とは、ジョン・レノンが『ダブル・ファンタジー』を、
 1989年は、レッド・ホット・チリペッパーズが『母乳』を発表した年であります。
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by y.k-ybf | 2010-10-12 15:19 | 本棚 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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