その55。『世界侵略: ロサンゼルス決戦』
2011年 10月 22日
地球外からの侵略と海兵隊との、ロサンゼルスでの激しい攻防戦を描く、
じつにシンプルな映画。
リアルな描写でモキュメンタリーのよーでもあり、
海兵隊の視点を軸にすることで、全体の緊張感を編み出している。
それが結果的にFPSのゲームを連想させるのは、
この映画の特異性でもあり、現代のエンターテイメントを象徴している気がした。
ゲームが映画に近付いただけではなく、
映画がゲームみたいなものになった、と。
『プレデターズ』を観たときに確信したのは、
映像技術の進歩はイコールとしておもしろさにはならない、
最早、通用しなくなっているとゆーこと。
ゲームの世界でも指摘されているが、
技術が進歩した今だからこそ、「物語」が重要になるのではないかと、おもふ。
主人公である二等軍曹が、
ゴツいオッサンで、スター俳優でもないので華がなく、どーもそのへんで批判もされているよーだが、
確かに、
もっとメジャーな役者が演じればまた違ったろーし、
群像劇でもおもしろくなったよーな気もするし、海兵隊万歳なところが気にもなった。
んが、
この映画は3月の震災で日本公開が延期された経緯があって、
もしも震災がなかったならば、自分もきっと違う印象を受けただろう。
どーにもならない、
大きすぎるパニックのなかで、ドラマや小粋なキャラなど存在しない。
ただただ、必死で堪え、生きようとするだけだ。
仲間をおもい、市民を救おうと奮闘する兵隊さんの姿には、泣きそうになりましたよ。
年のせいもあるけれど。
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