2004年のレコード.04
2005年 01月 20日
岡村靖幸と石野卓球 / KRE
その名の通り、岡村靖幸と石野卓球のユニット。
この奇人というか怪人というか、
二人の組み合わせはどんなものかと。
想像してみたら、想像通りのものでした。
粘着質もなかなかのもので、
もたれるわりには、二度、三度食べてるうちに軽くなるという、
二人の音楽性が、そのまま活きている。
と、誉めてしまうには、いささか大袈裟の感もございますが、
この二人の組み合わせの場合、
岡村ちゃんはフロント、電気グルーヴでゆーところのピエール瀧みたいなものかとおもっていましたら、
器用なことに、まりんと瀧の二役をこなしておりました。
考えてみましたら、
岡村ちゃんは希代のソングライターなわけなんで、
卓球との相性も、悪くないとゆーことなのでしょう。
ただ、
まんまAcidで作ったようなトラックは、どや。と。
ロックンロール (リミックス&デジタル・リマスタリング) (CCCD)
ジョン・レノン / 東芝EMI
オリジナルを聴いたこともないので比べようもないのですが、
楽しみにしているジョン・レノンの再発リマスタリングもの。
良いか悪いかとか、どんな具合かなどなど、
わたくしの言葉など邪魔なだけなので省略いたしますが、
書かざるを得ないのは、
ボーナストラックに収録されている、「just because(reprise)」。
エンディングを締めくくるジョークみたいな語りなのだが、
ジョンはそこで、
かつてのバンドメンバーたちへ、
「リンゴ、ポール、ジョージ、調子はどーだい?」と、呼びかけている。
深い意味もない、かるい冗談みたいなものだとおもうけど、
彼にとって、ビートルズがそんな存在になっていたことが、
なんだか嬉しかった。
重責や、プレッシャーでは無いということが。
『ロックンロール』というアルバムは、
ジョン・レノンのルーツを遡る、カバー・アルバム。
ジャケットには若き日のジョンと、
当時のメンバーだった、ポール、ジョージ、スチュアートが写っている。
そしてこのアルバム発表後、
ほぼ引退に近いような、五年におよぶ育児と休暇に入ることとなる。
このアルバムにこめられた意味を想像してしまい、
ちょいと切なくもなるのだが、
からっと良い具合の、
ほんとにスマートでシンプルなアルバムなので、
気になる方には、聴いてみてほしいとおもいます。