『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』を、観た。


もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら PREMIUM EDITION(初回限定生産)(Blu-ray+DVD)

キングレコード



 もしも、原作を読まず、ドラッカーも知らず、AKBにも前田敦子にも興味がないニンゲンが、
 『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら 』の映画を観たら?

 そんな奴、何人もいるとおもいますが、一応、お約束なのでやらせてもらいました。
 やー、長い長い。

 しかしながら、この字数稼ぎのよーな前置きにはちゃんと意味がありまして。
 自分のスタンスをハッキリさせないと、ダメなのです。
 何故なら、これはアイドルムービーだから。

 さて、感想でございますが、
 まず感じたのが、そもそも原作の時点で無理があるんじゃねーかな、ってトコで。
 そのへん、読んでないし触れる気もしないのでスルーして、映画の内容だけで判断して進めて行きます。

 野球部のマネージャーになってしまったので、
 参考になる本を本屋さんへ探しに行ったら、間違えてドラッカーの「マネジメント」の本を買ってしまった。
 正確には本屋で小芝居があり、
 石塚英彦と青木さやかによって買わされてしまうのだが、
 その押し売りに近い所業は、ウッカリってことで許せたとしても、
 その後の、事情を知った上でのマネジメント推しは、鬱陶しいを越えて宗教みたいで怖かった。
 間違いだって気付いたんなら、ちゃんと野球の本も売ってやれよ。
 つか、その前に謝れよ、と。
 ま、そのへんは些細なことで、
 それよりもここから始まるドラッガーの説明やら引用やらが、
 次々と字幕付きで不自然に放り込まれてくるのが、嫌。
 野球との関係も、強引な感じで、ぜんぜん巧くないし。

 そんで。
 前田敦子は野球経験者で、リトルリーグでも活躍していたって設定があるんだけど、
 それがあんまり活きてない気がした。
 多少、伏線的にはなってるけど、いくらでも配置換えできるし、
 むしろ男子部員にその役をやらせることで、恋愛要素も盛り込めたんじゃねーかな、と。
 んだからコレ、
 野球経験ゼロの、経営学マニアの女子がマネージャーになって、
 その知識で野球部を強くするってほうがまだ自然だし、立場も分かりやすいし、
 王道だとおもうのだがなー。

 と、まだ映画の導入部に過ぎないんだけど、問題点はハッキリしてて。
 要するに、ドラッカーと野球部との食い合わせは悪いってことと、
 映画でも、それは消化できてないってこと。
 原作は知りませんよ、原作わ。

 そんなチグハグな状態なので、まあ、細部が死んでるんだわ。映画として。

 野球部の連中はみんな髪がボサボサで、顔がよく分からないし、
 キャラも立ってないし、学年や構成が分かり難い。
 いきなり秋季大会の一回戦で負けた時には、このまま卒業して終わるかとおもったよ!
 つか、この時って、三年生は部活に参加してないのかな?
 とりあえず、そーゆー説明はないんだよね。
 ユーレイ部員の問題も出るけど、これなんか完全にほったらかしだし、
 あと下手すぎるショート。
 試合ではエラーばっかりするし、強打者とゆーわけでもないし。
 部員だけはユーレイも含めていっぱいいるみたいだから、もっとマシな奴に代えればいいのに。
 んで、
 キャプテンは途中で代わるのね。
 向いてないとか重荷とか、自分勝手な理由で。ドラッカーも関係なく。
 で、選手としてはイマイチな、意外な奴がキャプテンになるんだけど、
 そのシーン、みんな驚いてるわりに、あっさりしてるの。
 キャプテンの交代って、けっこうドラマチックなイベントだとおもうけど、あっさり。
 そんでキャプテンが代わってどんな影響があるかと云えば、べつにないの。とくになし。
 観てる側からすると、
 選手としては使えないけど頑張ってるから、お前、キャプテンな。面倒だし。
 ぐらいに、見えちゃうんだよね。

 この、肩を透かすあっさり感が、じつは映画全体を蝕んでおりまして。
 ブラスバンドや他の部に応援を頼んだりするとか、野球の練習シーンとか、試合とかとか。
 どれもドラマチックに盛り上がる要素が溢れてるとおもうのですが、
 分かったよーな分からないよーな、そんなあっさりとした理由で応援してくれるし、
 練習とゆーか特訓とゆーか、そこもハードとゆー感じでもないし、
 そんで決勝まで勝ち進んじゃうから、
 コイツらいままでサボってただけじゃねぇの? って、おもえるし。
 試合自体もあっさりしてるから、
 何回まで進んだとか、先攻とか後攻もわからんし、
 テレビかラジオか知らねーけど、実況のアナウンサーもあっさりしてるし。
 選手が泣いて、挫折から立ち直るシーンですら、一度の暗転であっさり解決。
 対戦校の選手が、
 「お前のチームで、まともなのはピッチャーとキャッチャーだけだな」、とか言うんだけど、
 オマエのチームなんか、オマエ以外全員ノッペラボーじゃねーか!
 あっさり過ぎて、顔も名前も分からんわ!

 ま、この映画でいちばんあっさりなのは、ドラッカーそのものなんだけどね。

 そんでだ。最大のあっさりがやってくるんだけども。
 前田敦子の親友で、野球部にも誘った、
 物語的にかなり重要なキーパーソンの、病床の女子マネージャーが、死ぬの。
 だけどその知らせがメールで、
 その内容もリアクションも映さず、次のシーンには病院に部員が集まってて。
 ま、この時にはまだ亡くなってないんだけど、あまりにあっさりじゃねーか、と。
 せめて病院に駆け込むシーンとか、
 病状を確認するやりとりとか、入れよーよ。
 いろいろここで伏線も回収できるじゃん。
 なのに、もー、ロビーでみんな黙って座ってんの。悲しむタイミングとかも、ほぼゼロなの。
 その替わりでもないだろーけど、
 亡くなる女子マネージャーの家族やらが集まって、オイオイ泣いてるんだけど、ぜんぶ後ろ姿なの。
 お前らもノッペラボーかっ! と。

 それが決勝戦の前日の夜。
 んで夜が明けて当日になるわけだけど、
 前田敦子が、これから決勝だっつってる野球部員全員の前で、
 甲子園なんか意味ないとか、
 一年ムダだったとか、
 野球なんか大大大大大嫌いとかね、
 テンション激減りする心情を吐き出すわけよ。台無しですよ。
 そりゃビンタの一つもされますよ。
 逃げますよ、前田敦子。
 追いますよ、峯岸みなみ。
 お互いセーラー服で、ローファーで、カッカッカッカッって。
 早朝の一本道を。
 これがまた、無闇に長いシーンでね。
 お約束とゆーかサービスとゆーか、深い心情を表現したいのかも知れんけど、
 尋常じゃない全力疾走で逃げるもんだから、むしろ印象悪くなったわ!
 本気かっ! と。
 結局、前田敦子はスッコロんで気を失ったところを、峯岸みなみに捕獲されるわけだけど、
 そこでドラッカーの幻を見るわけですよ。
 流れ的に、ここは亡くなった友人じゃね?
 ドラッガーも大したこと言わねえし。ソックリさんだし。
 そんで、前田敦子が試合会場のベンチに戻って、OK、みたいになるんだけども、、、
 もう、いいか。

 あ、マネージャーがいない間は、
 新キャプテンがちゃんとスコア書いててくれました。
 いいぞ、キャプテン!

 で、勝ちます。優勝します。甲子園ですよ。
 長い、エンドロールが始まります。
 AKB48の「Everyday、カチューシャ」が、フルで流れます。
 んで、選手が応援席に一礼して、終わり。終わります。
 甲子園で、どーなったとか、
 その後、どーしたとか、
 ドラッカーはどーなんや、とか、一切なく、ここでもあっさりと終わってくれます。

 でもいいんです。これがアイドルムービーなのです。
 未来とか先のことは分からない、
 今まさに、輝いている瞬間をフィルムに閉じ込めるのが、アイドルムービーの使命なのだから・・・。


 しかし、120分以上は、長すぎだなぁ。
 半分の時間で済みそうな内容とテンポだったんだけど。。。


もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

岩崎 夏海 / ダイヤモンド社



 と、ま、そんな映画でした。
 正直、監督役の大泉洋がいなかったら、
 どこを手応えにすればいいのか、映画遭難しそーなモノでしたが、アイドルムービーですからね。
 つかさ、
 普通に女子マネージャーたちが頑張ってる話だよな、コレ。
 ドラッカーの存在が、基本、おざなりだし。
 そのへんが、最初にも云った、そもそもの問題点で。
 あとは、
 前田敦子だねー。
 ファンの方々には疑問すらないんだろーけど、、、
 例えば、AKB48が消滅した頃に、何も知らないヒトが観たら、なんて想うのかなぁ、と。
 え、この子が主演? みたいな。

 ま、そこも了解しての、アイドルムービーなんだけどね
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by y.k-ybf | 2012-06-13 18:13 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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