『しんぼる』、を、観た。


しんぼる [DVD]

よしもとアール・アンド・シー



 特に理由もなく、
 今頃観ることとなった、松本人志の『しんぼる』。
 まず、断っておかなければならないのは、公開から三年ぐらい経っていることで。
 「お笑い」には少し厳しい状態だとゆーこと。それを言い訳ではなく、前提として。

 と、ゆーわけで、『しんぼる』。
 なかなかイライラさせられたエイガでありました。

 そもそも松本さんの作品は、
 エイガなのか? コントなのか? ってところから始めなくてはならない。
 何故なら、どっちつかずの作りになってるからで、
 松本さん本人も、明確な解答はしていなかったとおもふ。記憶の限りでわ。
 正直、観ていると、どーやって楽しめばいいのか、わからなくなる時がある。
 形はエイガのよーであり、作りはコントのよーでもある。
 しかし、やはりエイガのよーなコントは、コントでしかなく、
 コントのよーなエイガでも、エイガなのだ。その境界線は、案外、ハッキリとわかれている。
 では、
 そーだとしても、それでも戸惑わせるコレは何なのかと。
 コントエイガってゆー、新しい何かとして捉えれば、だいぶ気分もラクになるのだが、
 残念ながら、コレもエイガなんでしょうね。

 とゆーわけで、『しんぼる』。
 謎の白い部屋に閉じ込められた男が、
 ギャーギャー喚きながらチンポコのボタンを押して、脱出を試みる。だいたいそんな話。
 まずだ、
 部屋に閉じ込められた男を松本さんが演じているのだが、
 これがエキセントリックとゆーか、デフォルメとゆーか、コントのキャラにしか見えない。
 や、コントのキャラだ。
 しかも、かなり分かり易いベタなキャラ。
 一つアクションがあると、リアクションで、ギャー。
 また一つアクションで、ギャー。オナラを嗅ぐと、クサー。
 コロコロコミックのマンガみたいな、ストレート過ぎるし、単調でもある。
 繰り返しの笑いってのもあるけど、それを殺してしまっているのは、編集で。
 ネタを重ねるごとに間を詰めていけば、リズムになるし、単調さも緩和されるはずである。
 それと、
 壁から突き出したチンポコを押すと、何かが出る、のだが、
 その出るモノが、なんつーか、ぐっとこない。
 「モノ」としての表情とゆーか表現に乏しいのだ。
 また、散々押しました、遊びましたってシーンがあるんだけど、これも中途半端。
 やりました感が出てないし、
 だいたいモノが少なく、めちゃくちゃになってない画は、寂しい。
 この後にくる回想シーンの効果も弱くなるし。
 そんで、
 致命的なのは、松本さんの演技。
 率直に言ってしまうと、演技として成立してない。巧いとかヘタとか、そーゆーのではなくて。
 なので、
 この、ここを、プロの役者さんが演じていたならば、
 かなり違ったテイストの、或いはべつのおもしろさをもつ作品になれたんじゃないかなーと、おもふのですよ。
 部屋から脱出する流れは、おもしかったわけだし。

 とゆー、『しんぼる』、ですが、
 白い部屋の話と同時進行的に、メキシコの覆面プロレスラー、エスカルゴマンの話があります。
 ダイナマイト四国と対戦してたヤツですね。
 この二つの、まったくべつにおもえる話が、
 案の定、最終的には…、ってことになるんですが、うーん、要るかな、このオチ。
 おもしろいのかな、コレ。
 そんで、そっから続く、壮大な大オチがあるんだけど、
 切れ味のない、なまくらなネタでねぇ、、、うーん、どーなんだろ。
 まあ、このへんは好みが分かれるところ、かな。

 わたくしには、
 「しんぼる」ってタイトル、チンポコのボタン、壮大な大オチ。
 これら、なにかしらの意味を含んでますよ風、なのが、ちょっと鬱陶しく感じられました。

 とゆー『しんぼる』なんだけど、
 メキシコの話省いて短編にすれば、もっとオモシロくなったんじゃないかなあ。
 メキシコのパートって、他の監督さんに撮らせてるみたいだし。

 あとね、
 松本さんは、もっといっぱいエイガを撮るべきだよ。
 こんな一作や二作で巨匠気取りしてないで、じゃんじゃん撮りまくって経験値を上げるべきだ。
 映像作品としては、優れているとおもうしー。

 と、
 ここで、そいや『大日本人』の時、なんて書いたかなと読み直してみたら、似たよーなこと書いてますな。
 ぬけてる自分にがっくりです。


 と、ゆー『しんぼる』でした。
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by y.k-ybf | 2013-01-26 20:22 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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