『僕達急行 A列車で行こう 』、を、観た。


僕達急行 A列車で行こう 豪華版 (初回限定生産) [DVD]

バンダイビジュアル



 2012年公開。森田芳光監督の遺作。

 ストーリーは、電車マニア、所謂鉄ヲタの二人の生活日記みたいなものである。
 確か森田監督も電車が好きで、好き故の愛情が注がれた作品になっております。
 そして、ここでも森田節は、全開である。
 正直、ナメておりました。
 2012年の作品で、
 まさかやらんだろ、洗練されてるだろと、高をくくっていたのだが、
 もーーーメイッパイ開いておりましたよ。
 すんごい違和感と食べにくさ。
 ポリ袋にレゴをパンパンに詰め込んだよーなゴリゴリ感。
 映っているものがおかしく、役者の挙動がおかしく、
 台詞回しが、そもそも台詞が、会話がおかしい。
 これは、ヤバい。ヤバいぞと、三十分経たずにビデオを止めた。
 そして一日、
 このまま消すかどーか迷いながら、もう一度トライしてみた。

 好きな映画かと問われたら、好みではないし、面白いともおもえなかった。
 しかし、
 こんな映画、他に誰か作れるのかってーと、森田監督以外に作れないだろう。
 偏見かもしれんが、作家の個性が「映画」に勝った作品なんて、初めて観たよ。
 どんなに個性がつよい監督でも、
 様々なスタイル、形はあったとしても、出来上がるものは「映画」である。
 今まで、奇っ怪な珍品まで含めて、「それも映画だから…」なんて言い回しもしてきた。
 だけどこればっかりは、「森田監督の映画だから…」としか、言い様がない。
 『僕達急行 A列車で行こう』の二人の主人公は、
 自分たちが好きな電車、鉄道に対して、
 それぞれの接し方で触れ、それぞれに理解し、お互いを認め合い、尊重する。拒まない。
 劇中に、「それぞれの楽しみ方があって、おもしろいですね」なんてセリフもある。
 これはまさに、
 森田映画そのものを指しているとも、云えるんじゃないのかな。
 いろんなマニアがいること、いろんな映画があること。そして、そのすべてに楽しみ方があること。

 これが遺作だなんて、ちょっと出来過ぎてるよ。
 これだけの個性と才気溢れた監督を失ったのは、本当に惜しいとおもう。
 もっともっと不思議な映画を作って、困らせてほしかったものでございます。
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by y.k-ybf | 2013-04-19 22:34 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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