『THE JUON/呪怨』


 はじめて『呪怨』を観たのは、
 テレビでやっていたビデオシリーズ。
 観たといっても5分くらいしか観ていないので、
 どちらかといえば「見掛けた」と言ったほうが正しいのだが。

 なぜ5分かといいますと、
 反射的にこれはやばいと、スイッチを切ってしまったわけでございまして、
 何がやばいというと、眠れなくなりそうだったので。
 ええ。

 わたくしのチキンぶりはさておき、
 『呪怨』のビデオシリーズは確かに怖いし、ある種異様な匂いがある作品でした。
 観てないけどな。
 一見、
 安上がりで荒削りだけども、それが独特のリアリティを醸し出しておりました。
 そしてそのリアルこそ、
 清水崇という監督がもっておる、生活に根付いた「感性」なのでしょう。

 さて、
 ハリウッド版の『THE JUON/呪怨』でございますが、
 基本的にはこれまでのシリーズの総集編的な再編集、
 まさにリメイクといった作品で、
 映画版の『呪怨』、1と2を観ておると免疫があるので強烈な怖さは感じられませんでした。
 怖くないという意味ではないのですが。
 しかし、
 この作品がもつ「おもしろさ」は失われておらず、ちゃんと愉しめるものになっている。
 それはこの映画が単細胞的なホラーでも、
 自己完結的なカルトでもなく、
 エンターテイメントな映画として成り立っているからだとおもいます。
 鑑賞後、
 脱力する感じがアクション映画などを観たときと似ておりました。
 興行的にもアメリカやらヨーロッパやらで受けたって実績もありますし。

 で。
 何がこの監督さんの作品と、他のホラーとを隔てるのかというと、
 先にも書きましたが、
 日々の生活にあるリアリティな恐怖、この認識が差を生んでいるのではないか、と。

 インタビューでも応えておりましたが、
 監督さんはとても怖がりな子供さんだったようでございます。
 わたくしも、
 こんな映画を好き好んで金払ってまで観といて何ですが、
 どえらい怖がりなところがありまして、
 そのあたり作中にも、共感するところがございました。

 あれは、それは、これは怖いなと。

 元々日本の家って、
 古いものは影が多くできる仕組みになってるし、
 新しいものもやけにこぢんまりとしているから、怖いんですよ。
 ええ。
 ほんとに。

 また、
 舞台が日本のまま、登場人物はアメリカ人という設定が、けっこう新鮮でございました。
 蛇足になりますが、
 これほど現在の日本を描いた外国映画は、希有ではないでしょうか。
 『ロスト・イン・トランスレーション』って映画もありましたが、
 あれはあくまで外国人の視線と、風景であって、「生活」ではありませんでした。
 観てないけどな。

 まあ、
 こーいったところにも、監督さんの感性が出ていると、おもいます。

 おわり。
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by y.k-ybf | 2005-02-25 11:38 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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