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『アウトロー』、と、『ジャッキー・コーガン』、を、観た。


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 この予告映像を最初に観たとき、
 ああ、
 トム、やっちまったな、と。
 こんな地味で、なんとなく内容も想像できるよーな作品をやるなんて、と、おもったものだ。
 ま、その予想はハズレてもいなかったのだが、
 まさか笑えるアクション映画だとはおもわなんだ。

 作りは典型的な推理アクションモノで、
 おそらく西部劇を下地にしてるのだろう、強き正義が悪を挫くストーリー。
 それを現代に置き換えつつ、CGや派手な演出を極力控え、
 人物を埋もれないよーにした作りには、70年代っぽさを感じた。
 これを古臭いと見るか、遊びや余裕と見るかは、個人の主観によるのかな。
 わたくしは後者だとおもい、かなり楽しむことができた。
 サスペンスとしても、キッチリ作られてるし。
 じゃ、
 どこで笑えるのかとゆーと、全員マジボケなんだな。
 ツッコミや自覚的なボケを排除しているため、とてもハイセンスな笑いが散りばめてある。
 ストーリーはシリアスなのに、
 この緩さを計算で入れてるならば、なかなか侮れないシリーズとなるだろう。
 是非とも同じスタッフで続編を作ってほしいものだ。

 誤解されると困るのだが、
 推理アクション映画としても楽しめる、決して水準の低いモノではない。
 近年の派手な作品に飽きたのなら、ちょうど具合がいいだろう。

 只ね、
 タイトルから原題の『Jack Reacher』は外さないほーが良かったんじゃないかな。
 おそらく、
 公開時期が近い(日本では二ヶ月差)、『ジャッキー・コーガン』との混同を避けたかったとおもわれるが、
 そしたら、『ジャッキー・コーガン』もね、、、。

 (↓へ続く。


ジャッキー・コーガン [DVD]

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 この予告映像を最初に観たとき、
 ああ、
 新しいタイプの殺し屋の話かー、と。
 地味そうだけど、ハードボイルドっぽくて、おもしろそーだなぁ、と、おもったものだ。
 その予想はまったく当たらず、まさかアメリカ経済の話だとはおもわなんだ。

 作りは典型的なギャングモノで、殺し屋がその仕事を容赦なく遂行するストーリー。
 そこだけを抜き出すなら、
 厄介な仲間に手を焼くとか、お金の話とか、緻密な仕事とか、
 90年代風に、殺し屋稼業を描いている。ある意味、とてもオーソドックスに。
 が、
 問題なのは、
 そーしたストーリーの合間合間に差し込まれる、
 サブプライムローンに関するニュースと、ブッシュ対オバマの大統領選の映像である。
 これはバカでも判るよーに配置された裏テーマで、
 要するに、経済危機と、そこから浮き彫りとなったアメリカの実態を、
 ギャングの賭場騒動に場面を移して表現してるわけなのだが、これがあんまり巧くない。
 あまりに露骨で、ストーリーがテーマに縛られて一本調子なんだな。
 見所は予告でぜんぶ収まってるし。
 じつに困った気分にさせてくれる作品なのだ。

 只ね、
 これは原題の『Killing Them Softly』のほーが、ミステリアスで良かったんじゃないかな。
 優しく殺す、って。

 『ジャッキー・コーガン』っ個人名のタイトルが、余計に内容を混乱させたと、おもわれますよ。
by y.k-ybf | 2014-01-18 21:05 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


by yuki-yo