『シュガーマン 奇跡に愛された男』、を、観た。


シュガーマン 奇跡に愛された男 DVD

ロドリゲス/角川書店

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 とても感想が難しい、ドキュメント映画でした。
 もー何度も何度も書き直しているが、なかなか上手い表現が見付からない。
 それはこの映画が、
 奇跡や運命、才能や音楽のチカラなどと云ったものではなく、
 ロドリゲスとゆー人物、その生き方に集約される物語だからだ。
 そこには何も加えるべきではないと、おもふ。

 ので、
 まったく関係無い話を始める。

 以前、ディスク・ユニオンに通いつめていた頃、
 普通の音楽に飽き始めて、ほぼネタ狙いとゆーか、キワモノ探しとゆーか、
 中身もわからずに、ジャケット買いをしていた時期があった。
 選ぶのは、主に輸入盤や日本のインディーズ。
 これはコレで当たりも多く、
 ヘンに期待してない分、ハズレても楽しめるので、しばらく続けていた。
 そんな時に、ある一枚のCDを見付けた。
 それは輸入盤で、
 おそらくアメリカの住宅だろう、
 何の特徴もない、少し寂れた一軒家だけが撮された、質の粗い写真のジャケット。
 文字も無い。
 お店の小さなPOPには、
 フォーキー云々、話題云々と書いてあった気がするが、まったく記憶にない。
 裏ジャケには「JANDEK」と太文字で印刷されていたが、
 これがアーティスト名なのか、
 アルバムタイトルなのか、レーベル名なのか、サッパリわからない。
 つか、何て読むのかすらわからない。
 当時、ネットで検索もしたとおもふが、そこで何かの情報を得た覚えもない。
 肝心のCDの中身は、
 ツンタンタン、ビョ~ン♪
 ツンタンタン、ビョ~~ン♪
 と、チューニングがだらしないフォークギターの伴奏っつーかノイズに、
 限りなくお経に近いラップっぽい歌がのるとゆー、
 ローファイって言葉が星の如く輝いておもえるダウナーな楽曲。
 子守歌のよーに静かで音も少ないが、
 ハイスピード・テクノのよーな無機質な不安を感じさせる歌。
 この、
 弾けないギターをかき鳴らしてるだけのよーな、
 それでいてまったくクセにもならず、面白味も中毒性も感じられない、
 今まさに、
 このCDが世界中から全て消滅したとしても誰も困らないだろーとおもえる、この音楽!
 これは一体、何なのか!!
 そんな疑問と謎を抱えてることすら忘れて(※繰り返し聴かないので)、
 十数年、
 たまたまテレビを点けたら、「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」が放送しておりまして。
 それは日本ではまず公開されないよーなドキュメンタリー映画を紹介する番組で、
 今日は何をやってんだろと、ごろんと横になって観ていたら、
 謎のミュージシャンを追ったドキュメンタリーで、
 なんだこれ? と。
 ヘンな音楽だなぁ、
 名前は、えーと…、
 ジャ…ン…デック?
 JAN、DEKか‥‥‥‥‥?
 なんか、見た覚えのある名前だな…。
 と、気付くやいなや、
 とび起きてCD棚をバババッと漁って、引っ張り出してきましたよ、JANDEK!
 そーかオマエか、
 オマエ、ジャンデックってゆーのか!!!

 とゆー、
 なかなか説明も共感してもらうのも難しい、劇的な再会を果たしたのであります。


 たった一枚の、無名有名関係無いレコードが、
 希有なエピソードを呼び寄せてくれたりもするのですよ。

 棚の奥に隠れている一枚を、たまには開いてみてわ?
 歌詞カードの折り目に小さな虫が繭を作っているかもよ。


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by y.k-ybf | 2014-03-30 22:25 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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