死者の書、四冊分、観る。グルーヴィー!


 サム・ライミ監督の、「死霊のはらわた」三部作と、
 フェデ・アルバレス監督による第一作目のリメイク、『死霊のはらわた』を、観た。
 一挙に観た。

 このシリーズが、
 なんでこんなに人気があるのか、よーーーくわかった。
 つか、
 こんなストーリーだったんだな、「死霊のはらわた」って!


死霊のはらわた [DVD]

ブルース・キャンベル/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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 81年公開。
 以前にもココで取り上げたことがあるので、観るのは二回目。
 『ゾンビ』が、78年。『13日の金曜日』が、80年。
 70年代のオカルトブームが、
 80年代のスラッシャー、スプラッタームーブメントへと移行する、
 丁度のポイントな作品なのだね。

 新しい演出への試行錯誤が、少々、鬱陶しい面もありますが、
 改めて観ると、ホラー映画として、とても良く出来ております。
 今となっては、まとまりが良すぎるほどに。


死霊のはらわた2 【ブルーレイ&DVDセット 2500円】 [Blu-ray]

キャシー・ウェズリー,サラ・ベリー,ブルース・キャンベル,ダン・ヒックス/ジェネオン・ユニバーサル

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 87年公開。
 冒頭で前作の顛末が描かれるが、
 これが何気にしれっと書き換えられてて、巧い手だなと、感心する。
 シリーズの続きとしても、単品としても楽しめる作りになっとる。
 んが、
 ホラーには飽きたのか、演出は暴走気味で、やりすぎ。
 テンポも展開も歯切れが悪い。
 さながら主演のブルース・キャンベル(アッシュ)の独り舞台で、コメディのよーだ。
 人形のストップ・モーションの多用など、意図的にローテクが使われ、チープさも際立つ。

 コメディ要素を踏まえた画期的な作風のホラー『バタリアン』の公開が85年。
 ムーブメントも特撮技術も次のフェーズへ進化するとゆー時期の作品なので、
 製作意図とは異なる結果がカルト人気を呼んだのかなー、
 残念やなー、とおもっていたら、
 後半、
 ガラッと変化する。
 ギャーギャー騒いで、散々顔芸を披露してくれたアッシュが、
 自ら切り落とした右腕にチェンソーを繋ぎ、
 ライフルを背負い、
 死霊に立ち向かう!

 コレかー!
 コレなのかー!
 吹き出した麦茶を掃除しつつ、ゲラゲラ笑いながら、観了。
 ホラーでもコメディでもない、更にナナメ上へ振り切った回答でした。
 だらだらした前半も全部フリにして、
 コレがやりたかったのか、サム・ライミめ。恐るべし。


死霊のはらわたIII キャプテン・スーパーマーケット〈ディレクターズカット版〉 [DVD]

ブルース・キャンベル,エンベス・デイビッツ,マーカス・ギルバート/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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 そんで93年公開の、三作目。
 ここでも前作までの顛末が、若干、修正して説明される。
 アッシュはスーパーマーケットの店員さんだったのだな!
 恋人役の女性も、またしれっと三回とも別の女優さんが演じており、
 この三代目リンダは、なんとブリジット・フォンダ
 こーゆー遊び心は、たいへん楽しい。

 本作は、も、ホラーとか関係なくて、
 キャラも崩壊したアッシュが、中世を舞台に好き放題暴れまくる、アクションバカ映画。
 死者の書が3つあるとか、
 大切な呪文のうろ覚えとか、
 悪いアッシュが敵になるとか、
 爽快なほどバカバカしくて、素晴らしい。
 新品の右手が、あまり役に立ってない、とかな。

 エンディングが劇場用と、差し替えたソフト用の二つがあって、
 最初のバージョンは、
 ちゃんと現代へ戻り、スーパーマーケットで働いていると、死霊が再び襲ってきて…、
 とゆー、
 タイトルに添ったモノだったんだけど、そもそも『キャプテン・スーパーマーケット』は邦題。
 原題は『Army of Darkness』で、
 差し替えたエンディングならば、こっちのが適当だろう。
 と、
 無駄にややこしくなっており、正直、どっちでもええがな。

 作風が激変してゆく過程が楽しめる、そんなグルーヴィーなシリーズでした。


 しかし、ずっとアッシュを追い掛け回す、アレ。
 誰の主観なんだろ?
 三作続けて観ていると、死霊じゃない気もしてくるのだが。。。


死霊のはらわた [DVD]

ジェーン・レヴィ,シャイロー・フェルナンデス,ジェシカ・ルーカス,ルー・テイラー・プッチ/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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 そして、13年公開の、リメイク版『死霊のはらわた』。
 これがまた、まったく良い評判を聞かないんだけど、
 や、悪いわけではない。
 むしろリメイクとしては頑張ってる方なんだけど、
 ま、確かに、
 『死霊のはらわた』じゃなくても成立するよーな気もするし、
 そこがオリジナルのファンも認め難いのだろう。
 今のオレならよく分かる。

 ドラッグの治療や、橋の水没とか、
 アレンジ部分は現代的な説得力もあったし、
 ダメージ描写が一々痛そうなのも、リメイクの特徴になっている。
 あの電動包丁?で、ナニをアレしたあと、
 一本だけ管みたいのが繋がっててズルッと落ちるトコロとか、
 イヤなもん見せるなぁ、と。(※誉めてます。)

 只、
 キャラの関係性が、よく分からないとゆーか、薄い。
 薄いなら薄いで、さっさと説明を片付けてくれればいいのに、
 妙に引っ張るから、展開まで鈍る。
 あのインテリ風のメガネって、なんであそこにいたの?
 主人公の兄妹もぎこちない感じだったから、性交渉でもあったのかとおもったよ!
 兄の彼女さんも、扱いヒドいからなあ。バカ要員としても。
 犬も要らなかったし。

 とゆー作品の弱さもあったけど、
 じつは『キャビン』の影響も小さくないかなーと、おもっている。
 特に『死霊のはらわた』なんか、モロだからね。
 反則級の魔球が出てるのに、ちょっと捻ったぐらいじゃ物足りなくなるわいなー。
 『キャビン』以降、ハードルは確実に上がってるなぁと、実感できました。


 それとはべつに、
 最後のオマケ、あれは要らん。
 そりゃ、怒られるわ。


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by y.k-ybf | 2014-06-05 21:48 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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