アニメの映画のベスト10(仮)


 個人的なアニメの映画のベスト10を、
 しばらく前から考えていたのだが、これがなかなか手強い。
 個人的なベストなのでたっぷり偏ればいいのだが、
 アレだコレだと思い浮かんだ作品が、今観ると意外にフツーだったり。
 コレを選んでアレを外していいものかと悩んだり。
 単純に、確認したくても観られなかったモノも多かったし。

 とゆー言い訳をしつつ、
 あくまで(仮)な、アニメの映画のベスト10(仮)。
 順位は無しで、古い順から並べてみます。

 ①『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(1978)
 ②『さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅』(1981)
 ③『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙』(1982)
 ④『幻魔大戦』(1983)
 ⑤『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか?』(1984)
 ⑥『王立宇宙軍 オネアミスの翼』(1987)
 ⑦『AKIRA』(1988)
 ⑧『機動警察パトレイバー the movie』(1989)
 ⑨『パプリカ』(2006)
 ⑩『シュガー・ラッシュ』(2013)

 以下、作品個別の余計な思い出話が続きます。。。


 ①『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(1978)

ルパン三世 ルパン vs 複製人間 [DVD]

山田康雄,増山江威子,西村晃/東宝

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 コレ、七十年代の映画になるんだな。
 確か、タイトルがコロコロ変わって、最初は副題無しの『ルパン三世』だった気がする。
 その後、「VSクローン」とか「VSマモー」になって、現在のに落ち着いたと。
 わたくしが子供の頃は、
 ホントにずっとテレビで「ルパン」が放送されておりまして。
 「ルパン(赤)」と「ルパン(赤)」の間に「ルパン(青)」が再放送されてたからね。
 (そのわりに「ルパン(ピンク)」の再放送は殆ど見掛けないんだけど。)

 そんな中、
 テレビ放送された劇場版の本作は、アダルト…っつーか洋風の映画みたいで、
 そのミステリアスな作りが、
 子供心に恐くて、妖しくて、面白かったのだ。
 原作イメージに近い劇画なんだな、この「ルパン」。その背伸びした感じも、よかったのかも。

 「ルパンは夢を見ない!?」
 っつーマモーのセリフも、哲学的でシビレますね。
 そう、ルパンは夢なんか見ないんだよ。彼が夢そのものだから。
 ってゆーのは、
 幻の「押井ルパン」への伏線のよーでもありますが。

 『カリオストロの城』を観たのは、
 「ナウシカ」とほぼ同時期ぐらいだったので、リアルタイムでもない。
 傑作だとおもふけど、
 あれは「宮崎ルパン」であって、わたくしがイメージする好きな「ルパン」ではないのだなー。


 そいや、ずっと疑問だったオープニングの仏像。
 あれは元々、ルパンが死んで、銭形が仏門に入ったって流れがあったのを、最終的にカットした名残みたいですね。
 今回調べて、初めて知りましたよ。


 テレビ版の鉄郎があまり好きではなかったので、断然、劇場版支持派。
 第一作目の劇場版も好きで、
 ハーロックがチンピラにミルク飲ませるシーンとか、もっ最高なんだけど。
 なんか思い入れとゆーか、ビデオで何回も観たのは、「さよなら」の方。
 戦闘シーンが多くて、展開が詰まってるからかなーとおもふが、
 あの「鉄郎が少年から大人に成長する」ってラストが好きだったのかも。
 父殺しの物語でもあるし。

 つか、好きなシーンだらけなんだけどね、この映画。
 冒頭の、
 弧を描いて着弾するビームからの、ゲリラ戦! とか。
 老兵たちが、
 「うちらの倅を送ってやろうや」と、命懸けで鉄郎を999へ乗せてやるシーンでの、
 焚き火を、熱くて苦そうなコーヒーで消すトコとか。
 ニクいし泣けるしで。
 キリがないのでここまでにしますが、
 思い出すたび、大きな影響を受けたんだなと、実感しますよ。

 あ、
 撃たれた鉄郎が助けられるシーンの、逆光! とか、最高ですなあ。

 エンディングの「SAYONARA」も、フツーに名曲ですね。


 ③『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙』(1982)

機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編 [DVD]

古谷徹,鈴置洋孝,古川登志夫/バンダイビジュアル

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 当時、先行して「ズームイン朝」で流された新作映像。
 その、ガンキヤノンが二体(ナンバー付)現れた映像の衝撃と云ったら、、、
 例えも浮かばないほど強烈で、未だ脳裏に焼き付いております。

 本作については、以前こっちで取り上げてもいるし、
 どっかに「アムロ・レイの精神的成長描写が素晴らしい云々」ってなことを書いた気もするので、
 今回は完璧過ぎるオープニングについて、、、も、何度も話した気がするので簡単にまとめると。

 ホワイトベースが敵の部隊と遭遇、戦闘状態となる流れで、
 キャラの性格や関係性を短い会話だけで表現し、新しいメカと配置も説明しつつ、
 経験豊かな敵部隊の力量を示しながら、
 それを上回る熟練されたホワイトベース隊の実力を描き、
 更に、ニュータイプ能力に覚醒したアムロ・レイとガンダムの、鬼神の如き活躍も見せるとゆーね、
 あまりにスマートで完璧なオープニングから始まり、あの感動のエンディングで終わるわけなんだから。

 んで、何が他のロボットアニメと違うのかってゆーと、
 最後までホワイトベース隊は、軍の一部隊に過ぎないんだな。
 彼らの活躍が大きかったのは間違いないけど、彼らがストーリーや戦局の中心になることはなかった。
 ア・バオア・クーでの最終決戦の時、
 アムロはシャアすら無視して、本当の敵は独裁政治を行ったザビ家だと見抜く。
 一方のシャアは、個人的な憎しみからアムロだけを追い、二人は次第に戦場(本筋)から離れてゆく。
 しかもザビ家にトドメを刺すのはアムロじゃなくて、シャアだからね。
 今更強調する話でもないが、
 他の作品と比べてみると、改めて興味深くおもえる。
 最期、アムロはニュータイプの能力を、仲間を助ける為に使うしな。
 ちゃんと「次」の希望も描いてるんだな。

 ま、長大なシリーズになってしまって、その希望は希望のままなんだけど。。。


 ④『幻魔大戦』(1983)
 強大な敵が攻めてくる、
 超能力に目覚める、
 仲間を集める等々、少年マンガの王道が詰まった、劇画アニメなんだな。
 そこにプラスして、
 大友克洋のキャラデザイン、
 金田伊功の作画、
 キース・エマーソンの音楽と、
 当時はスタッフなんかまったく意識してなかったけど、こんだけ惹かれるモノが揃ってたんだな。
 (サイキック戦士・ベガのフィギュアは、今でも大切に飾ってあります。)

 ま、音楽の使い方は、今観ると、かなりしつこいけども。

 多彩な光を使った超能力の演出、空を飛ぶ浮遊感など、斬新な映像におもえたし、
 作品がちゃんと恐い、不気味ってのもよかったな。
 人類滅びかけてるし。
 そーそー、
 ノストラダムスの影響は根強くて、オカルトブームも残ってたからな。当時。
 「ハルマゲドン」って言葉のインパクトもあって。

 結局、幻魔って何?
 って感じだけど、そこは原作に忠実だったりしてね。

 好まれるわりに、作品の完成度はさて置かれる、珍しい作品ですな。


 ⑤『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか?』(1984)

超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか HDリマスター版 [DVD]

石黒昇,河森正治,神谷明,土井美加,速水奨/バンダイビジュアル

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 最初に放送されたのは、日曜日の真っ昼間とゆーフシギな時間に始まったこのロボットアニメ。
 オープニングの、
 街を転がり回りながらガンポッドを乱射しつつ変形しまくるバルキリーの勇姿に、度肝を抜かれた。
 なんか新しいのきたでぇーーー!!
 と、友人の家で観ながら、えらい興奮したのを覚えている。
 (同時間枠で始まったアニメ版『レインボーマン』も、異なる意味で度肝を抜かれたが。)

 衝撃的だったのはメカだけではなく、
 美樹本晴彦によるキャラクターは、
 ホントにいるよーな実在感と、ホントにカワイイ(カッコイイ)とゆー説得力を兼ね備えており、
 アニメを特殊な存在に押し上げ、同時に、多くのアニメファンをダークサイドへ叩き落としました。
 (たぶん、ガンダム以降に生まれたリアル指向と、
  アイドルブームの余波が奇跡的にシンクロしたんじゃないかな? この『マクロス』とゆー作品で。)

 そんな新時代のアニメ『マクロス』でしたが、
 TVシリーズは、正直、面白かった、、、っけ?
 とゆーぐらい記憶になく、
 作画的にキツかったのは、再放送やビデオで観る度、痛感させられる出来映え。
 んなわけで、
 ほぼリベンジっつーか、再チャレンジみたいな感覚で作られたのが、本作の劇場版。
 画がキレイになったと、そんなレベルに収まらない緻密な作画と、
 板野一郎(リミッター解除態)無双乱舞なサーカスが全開で、
 も、オーパーツみたいなセルアニメになっております。
 そこに楽曲のクオリティがプラスされ、
 リン・ミンメイはバーチャルなアイドルとして、パーフェクトな存在へランクアップしたわけですよ。
 (飯島真理も「トップテン」とかに出演しておりました。
  当時、アニソンが歌番組に出るなんて一大事でしたよ。)

 んが、
 これがまた理想的な到達だったのか、残酷な呪いだったのか。
 現状からすると、判断は難しいですけどね。


 ⑥『王立宇宙軍 オネアミスの翼』(1987)

王立宇宙軍 オネアミスの翼 [DVD]

森本レオ,弥生みつき,内田 稔,飯塚昭三/バンダイビジュアル

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 アニメスタジオ「ガイナックス」の、記念すべき第一作目のアニメ。
 とゆーか、
 ガイナックスはこの作品の為、一時的に作られたスタジオで、公開・発表後はそのまま解散する予定だったみたいですね。
 そーならなかったのは、作品がコケて借金が残ったから云々って理由の真相は、ググる様にお任せするとして。

 『オネアミスの翼』の噂は、アニメ雑誌等で何度か目にしていた記憶がある。
 『マクロス』が「アニメファン世代」を集めて作られたアニメだとすると、
 この『オネアミス』は「アニメファン世代」が自主的に集結して作られたアニメ、ってことになるのかな。
 所謂インディペンデンスに近いモノで、
 そのクセ劇場用大作だわ、億単位で金を集めるわ、音楽は坂本龍一だわで、
 何から何まで規格外で画期的な作品でありました。コケたけど。

 しかし。
 作品に込められた熱意とゆーか、限度を無視する振り切れたパワーとゆーか。
 尋常じゃないエナジーに満ちた作品であるのは一目瞭然で。
 架空の異国の文化を、
 言語、宗教、社会、歴史等々まで作り込まれた世界観は、
 SFとゆージャンルにすら捕らわれない、希有で、異質な存在でありました。
 しかも。
 ストーリーは初の有人ロケット打上に挑戦する、若者たちの群像劇で。
 やる気もなく、その価値すら疑われた者たちの、once againな物語なのだよ!


 その後ガイナックスは、借金返済のタメ奮闘し、
 遂には『新世紀エヴァンゲリオン』って作品をモノにするわけですが。。。


 ⑦『AKIRA』(1988)

AKIRA 〈DTS sound edition〉 [DVD]

岩田光央,佐々木望,小山菜美/ジェネオン・ユニバーサル

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 これほど説明が不要なアニメもないだろ、ってな作品なので、いろいろ省略。
 この作品が世界的に認められ、一般に浸透したおかげで、アニメファンもいろいろ楽になりましたね。いろいろ。
 なので。
 個人的な思い入れを越えて、影響とゆー面から選ばざるを得ない、一作であります。

 大友克洋のアニメだと、じつは『ロボット・カーニバル』ってビデオ作品が、
 自分的には濃い影響を受けた作品だったりするんだけどね。

 で。
 今回ベストを選んでて気付いたのは、
 『999』の監督りん・たろうが手掛けた『幻魔大戦』の、
 キャラデザを大友克洋が担当したことで、アニメーションの表現と魅力に気付き、
 「童夢」や「アキラ」に影響を与えたそーで。
 そこで一本繋がってたんだな、と。


 ⑧『機動警察パトレイバー the movie』(1989)

EMOTION the Best 機動警察パトレイバー 劇場版 [DVD]

冨永みーな,古川登志夫,池水通洋,二又一成,大林隆介/バンダイビジュアル

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 おそらく、「アニメ」としてハマった最初の作品が、この『機動警察パトレイバー』。
 高校の時である。
 それまでアニメはフツーに観ていたが、単独作品にハマるってことはなく、「アニメ」とゆー意識も薄かった。
 テレビで放送してるモノは、
 全部まとめて、テレビで観たヤツ、だったのだ。だいたいが。

 「パトレイバー」とゆーと、「メディアミックスのハシリ」とゆー枕が必ず付いてくるが、実際、どーだったろ?
 マンガ、小説、アニメ、ゲーム等と、メディア同時展開で動いてはいたけど、
 斬新だなぁとは、べつに感じなかったかな。
 今も昔も、人気のある作品なら、多メディア化するのは自然な流れだったから。
 只、
 この「同時に打つ」ってのがポイントなんだろね。
 成功だったかは、さて置いて。

 そんな、劇場版『パトレイバー』は、
 初期のOVAシリーズから連なる作品で、第5&6話の「二課の一番長い日」の後に位置付けされる、のかな?
 とゆーのも、
 じつは「二課の一番長い日」とゆーストーリーと、
 この劇場版の大まかな筋はよく似ており、更に云ってしまうと、次作の劇場版『2』は、もっとソックリ。

 「二課の一番長い日」とは、
 首都を標的とした、ある自衛官が起こすクーデターの話で。
 劇場版一作目では、自衛官をOS技術者に変更されているが、
 二作目ではもろに(PKO派遣された)自衛官で、どちらも標的そのものが、首都である。
 (この三つの作品の関係性はとても面白いので、機会があれば見比べてくださいな。)

 さてさて。いい加減に話を本作へ戻しますが、
 ま、なんつーか、エンターテイメント作品として、当時の集大成とも云えるほどの完成度だったんですよ。
 レイバーとゆーロボットが存在する社会があり、その犯罪を取り締まる警察組織があり。
 急速に発展する経済状況と、激変する生活、文明的な側面。
 個人では抗うこともできない、新開発とゆー時代の波。
 「バビロン」、「箱舟」、「エホバ」と云った、聖書から引用される言葉の謎。
 当時はまだ馴染みの薄かったOSと、
 それを使った計画的な犯罪は、首都を中心に関東全域にまで被害が想定された。
 しかもその首謀者は、
 たった一人の人間である、、、とゆーね、
 幾層にも問題を重ねて、辿り着くのは一個人ってのは、わたくしの大好物なパターンでして。
 しかもそれを、
 暴走する無数のレイバーと、パトレイバーとのロボットバトルで描いてるんだから、もっ完璧でしょ。
 他にも個人的にアガったのは、
 時代の移行と共に廃墟と化し、失われてゆく東京の風景。
 コレを精巧な美術で、もう一人の主人公「東京」の姿として、描いている。
 そんな、作品で、
 あ、川井憲次の音楽も最高でしたね。ベタで在ることを全力で振り切ってます。

 (「東京」は次作で文字通り「破壊」されますが、
  あれは郷愁とゆー呪いの破壊であって、本作とも重なる部分ですね。

  クリストファー・ノーランが「ダークナイト・シリーズ」でやった橋破壊シーンは、
  たぶんこのオマージュじゃないのかな?
  因みに本作のレイバー工場や「箱舟」のシーンは、
  ジェームズ・キャメロンに影響を与えて、『ターミネーター2』の雛型になったみたいですよ。確か。)


 ⑨『パプリカ』(2006)

パプリカ [DVD]

古谷徹,林原めぐみ/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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 時代はぐっと進んで、00年代。今敏監督作。原作が、筒井康隆。

 ここでも以前、取り上げておりますね。どっかに。
 なので、
 あまり付け加えることもないのですが、今敏って、「オレたちが観たい大友克洋」なんだよね。
 わたくしの感覚だと。
 ヒドい言い方かも知れないけど、『スチーム・ボーイ』じゃなくて、コッチだよコッチ、っつーね。

 (今敏と大友克洋は、『老人Z』、『ワールドアパートメントホラー』、『MEMORIES』などで関わっております。
  ここでまた繋がるのです。)

 今敏監督の作品は、どれも全部好きなんだけど、
 ストーリーと、映像、音楽の組合せで、『パプリカ』がいちばん好きだな。
 現実の自分と理想の自分ってテーマが、べっとり心に残りますよ。


 ⑩『シュガー・ラッシュ』(2013)

シュガー・ラッシュ DVD+ブルーレイセット [Blu-ray]

ディズニー/ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

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 これは完全に、今だから選んだ一作。
 詳しくはコチラに書きましたが、「TVゲームが舞台」ってポイントが大きいです。世代として。

 あ、書き忘れてたけど、
 あのプラットフォームみたいな場所って、延長コードの中なのな。
 そこなんだ!? っつーw



 ベスト10(仮)は以上ですが、
 折角なので、
 ベスト(仮)に選ばなかった作品も、後からアップしたいとおもいまふ。言い訳として。

 つづく。


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by y.k-ybf | 2014-11-25 00:33 | 映画/100 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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