アレな映画だと伝え聞く、『私の優しくない先輩』をやっと観た。
監督は、アニメ出身の山本寛。
まず結論から先に云っちゃうと、ヒドくはなかったよ。
只の出来が悪い映画ってだけで、やりたいことがハッキリしてる分、まだマシだとおもふ。
ではそのハッキリと示されている、
アイドル映画としてはどーか? とゆーと、魅力は不十分で、面白くもない。
そーゆー意味では、失敗作だ。
川島海荷演じる、
主人公「耶麻子」のモノローグが全編喋りまくりでかなりウザいのだが、
これは彼女の二面性、
人当たりの良さに隠れた、ズルくて独善的なキャラを表現しており、
作品的に必要ではあるが、
巧く整理もされず、工夫もなくダラダラと使われるので、あまり効果的ではない。
ついでにゆーと、そこに最後までフォローもないので性格が極悪な女の子にしかおもえないんだな。
そんな子、応援したくもならないっての。
コレ、
自分のモノローグと会話して、喧嘩始めちゃうぐらいまで突き抜けちゃえば、まだよかったのに。
似たよーなトコロでは、憧れの先輩「南」。
途中、タバコを吸ってたむろってる南先輩を見掛けて幻滅するんだけど、
そこはまったく追求しないし、
更にその後もっと酷い南先輩の一面がわかるんだけど、
そこもスルーして、
なのにまだ大好きな憧れの先輩のままなの。
この子、バカなんじゃないかっておもふよな、フツー。
はんにゃの金田が演じた、
優しくない先輩こと「不破」は、わたくしは良かったとおもいますよ。合ってると。
はんにゃそのまんまにおもえるけど、そのまんまのキャラにしたかっただけでしょーね。
只、
ネチャってのはやりすぎだし、確実に耶麻子の寿命を削ったのはコイツだけどな。
てコトで、結末についてだけど。
耶麻子って、生きてるの?
一応、意識は戻ったよーだけど、
心残りが無くなったら死ぬってゆーてたよね?
で、キスしたよね?
いままであんなヒドいキスシーン観たことないんだけど、どーなんすかね?
つか優しくない先輩って、
途中まで実在しない、耶麻子の幻かなとおもってたんだけどね。
それぐらい現実味がない存在で、病人相手にヒドいことばかりするから。
そこはまったく捻らなかったけども。
あとヒドかったのはねー、
意識不明の娘に向けて、
先輩がー先輩がーって、両親が説明するシーン。
こんな時に、そんなコト、云う?
たこ焼きの屋台の件も、
どーやって出店したの? とかはさておき、
急に店じまいしちゃうとかさ、
えっ、売上とかどーすんの? って気になっちゃうんだよな。細かいけども。
もっと巧く解決できて、作品の邪魔にならない方法があるとおもふんだけどなー。
こーゆートコロ、省略するのがアニメっぽい。
んで、
お父さんが高田延彦で、お母さんが小川菜摘って、むちゃくちゃ丈夫な子供になる気がするけどな!
そして極めつけが、エンドロールでの高田のダンス!!
と、
いろいろ指摘しましたが、
アイドル映画マニアが作ったセミプロ級の作品としては、よく出来ています。
フォローでも何でもなく、
撮り続ければ、いつかオモシロいモノを作るんじゃないかと、期待は残りましたよ。
ナントカ・ガールズってアニメは、更に酷かったけども。
(んで、
ヤマカンをアイドルと想定する「アイドル映画」だ、とゆー意見には、激しく同意します。)