初期のウェス・アンダーソン。三本。


 ウェス・アンダーソンの初期三作を、まとめて観たよ。
 気の利いた前フリは何も浮かばなかったよ。


 「天才」な少年マックスの、異常な行動力が騒動を巻き起こす、青春学園コメディ。
 つか、
 これは邦題で、原題は『Rushmore』なんだよな。

 長編としては二作目だとおもふが、
 もうウェス・アンダーソンのウェスっぷり、
 ウェス色全開の画面作りで、
 ストーリーが完全に負けてるけれど、
 愛すべきキャラクターばかりで、楽しい映画でした。

 音楽の使い方も洒落てる上に、大胆で。
 ラスト、
 あんな曲流されたら、そりゃアガるっての。

 なんつーか、「ピノキオ」みたいな話にもおもえましたよ。
 背伸びをして覗いても、そこの住人になれるわけではない、と。


 ウェス色全開の画面作りで、
 ストーリーが完全に負けてるけれど、
 愛すべきキャラクターばかりで…、
 と、
 思わず繰り返したくなりますが、間違ってもいない気がする。

 基本的に、
 ヘンなヒトたちが、一生懸命フツーのふりをしながら、
 己の正しさや過ちを見直してゆく、のが、
 ウェス・アンダーソンの作品に共通するコンセプトではないかと、乱暴に考えてみた。
 一種の天才論、なのかな?

 しかし。
 本作は、語り口とストーリー展開のバランスが少し噛み合ってなく、時間的には半分でも済む話な気がする。
 最期のあの事故も、突発的で必然性もないし。
 しかししかし。
 ストーンズのレコードから、「ルビー・チューズデイ」が流れるシーンには、
 切なくてぐっときましたな。

 洒落過ぎて、憎たらしいわ。


 今回は海洋冒険モノで、
 ストーリー的にもメリハリがあり、だいぶ楽しくなっております。
 ミニチュア・セットが印象的だが、ロケ撮影が中心と云ってもいいくらいで、
 これまでの絵画的閉塞感は薄く、開放的なのが良いな。
 ラストシーンの長回しも爽快で素晴らしかった。

 この三作のなかでは、いちばん好きかも。

 つかね、
 いままで黙っていたが、
 わたくしはビル・マーレイが大好きなので、じつは彼を見ていだけで、大概オッケーなのだ。

 今回はデビッド・ボウイの曲が多く使われており、
 孤独、を表したかったのかな?
 その意味合いはよく判りませんでしたが、
 当然のよーに作品とマッチしており、安定の憎らしさだ。

 どーすりゃこんな、センスの塊みたいなニンゲンに育つのだろーか。



 この流れで、
 あと、
 『ムーンライズ・キングダム』の感想は、コチラです。



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by y.k-ybf | 2015-09-04 20:55 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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