映画のまとめ 『最後まで行く』、とか。三本。
2016年 04月 10日
既に息もない遺体をトランクに詰め、何とか検問も突破して斎場へ向かうのだが…。
とゆー盛り沢山な展開が全て前フリ。
中盤から登場するある男によって、ストーリーはおもわぬ方向へ動き出す。
ドが過ぎてユーモアにすら感じる、ブラックなサスペンスの快作。
チョ・ジヌンの怪演が絶品。
しかしその部屋は隣人によって盗聴監視されていた。
殺人犯のストーカーと、真相を知る盗聴魔。
そこへ借金取りの親玉と、
ホステスとの愛人関係で犯行を疑われた教授が加わり、泥沼の様相と化してゆくサスペンス。
それぞれがそれぞれの倫理で己の悪を肯定してゆく身勝手なクズ合戦が、
見事なクズっぷりで胸クソ楽しい。
ラスト、
もう一捻りあって、筋がビシッと通ったら最高だったのに。
胸クソ悪い事件を扱った重たいテーマなので、
エンタメにする必要を感じず、もっとリアルに傾けて訴えるべきじゃないかな?
犯人像にそれほど肉迫もしてないし。
腐敗っつーか、なんつーか。
ま、そこを指摘しても仕方ないのだが。