『スーサイド・スクワッド』 余裕のネタバレ。


【チラシ3種付き、映画パンフレット】  スーサイド・スクワッド 監督 デヴィット・エアー

ワーナー

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 DCのヴィラン(悪役)が(強引に)集結、チームとなって大暴れ。
 『スーサイド・スクワッド』。
 監督はデヴィッド・エアー。

 製作発表時から盛大に期待が高まっておりましたが、
 試写の辺りから不穏な評判が流れるよーになり、
 ユーモアが足りないとか、急遽追加撮影が入ったりとか、二つのバージョンが存在するとか、
 「違うよ。ぜんぜん違うよ」と否定のコメントを監督が発表したりとか。
 公開直前には期待と異なるものが盛り上がる始末。

 さて如何に。

 いきなりアニマルズの「朝日のあたる家」が流れるOP。
 矢継ぎ早に個性豊かなキャラクターたちが紹介されて、ガンッとテンションが上がる。
 ストーンズやCCRまで流れて、楽曲がストーリーを橋渡ししてゆく。
 これわもしや!
 と、高揚しつつスクリーンを見守ること、約一時間。。。
 クライマックスへ向かう展開と反比例するかのよーに、テンションが確実に萎んでゆく。

 ああー…、
 こーゆーコトか。。。

 賛否わかれる騒動の理由を実感しました。
 喩えるなら、
 美味しい駄菓子みたいな、そんな映画。お腹は満腹にならない。

 まず、シナリオとゆーか語り口が巧くない。
 情報が重複したりシーンが繰り返されたり、
 先が見える展開を丁寧に描写したりと、
 ストーリーが進むにつれて、前半のテンポの良さがウソみたいにもたつき始める。

 救出するVIPが「あのヒト」だったとゆーサプライズが、まったく演出できてない。
 隠した理由も明確にされないし。

 ビルの屋上でヘリが来るまで座って待ってるって、どんだけ緊張感が無いのか。
 キャラを止めちゃダメ。

 途中、バーに寄って会話するシーンも唐突で。
 作戦進行中なのに、急にスナック「ハーレイ・クイン」を開店させるな。
 古傷を見せ合うのはまだいいとして、
 こっから急激にキャラがブレ出すのは、キツい。
 世界を救うとか、いいコトしよーと考えさせたら、ダメだろコイツらに。

 「世界が終わるの!? ロマンチックね!」、ぐらいハーレイに言わせないと。

 ブーメランも帰ってくんじゃねーよ!

 ココは、正しさとか同情ではなく、悪党としての理屈で動かさないと。
 世界が滅びるのは構わないけど自分以外の誰かにやられるのは許せない、とかとか。

 アイデンティティの話ですよ。
 その上での、
 彼らなりの歪んだ愛情ではないの?

 ディアブロの家族とのエピソードも、
 しっかり過去シーン入れてるわりに描写が中途半端で。
 そりゃハーレイにツッコまれるわ。
 残虐シーンを入れろとゆーわけではなくて。
 「自分が犯した犯罪の復讐に家族が巻き込まれた」、で、ええのに?
 どーして気の毒キャラにして、感情を安く描いてしまふのか。

 敵の襲撃を回避しながら、やっと一息つけた場所がホテルかどっかのバーで。
 これからどーする? 逃げるか?
 みたいな会話の流れのなかで、
 過去の話や状況の説明やらすれば、緊迫感も説得力も損なわなかったんじゃないのかな。
 目的のブレが、全体の根幹まで振動させている。

 魔女が裏切る展開は、まあいいとして。
 コイツにも爆弾打っとけば済んだ話だったな、とか、
 弟は呼べば来るのか便利だな、とか、まあいいとして。
 裏切るシークエンスは、もう少し時間を割いてもよかったんじゃないかな。ラスボスなんだし。

 地下なの? 外なの?
 水を潜る以外にそこへは行けないの?
 とゆー状況の基本的な部分もごっそり省くし。
 テンポが鈍る後半は、そんなアンバランスな面ばかり際立つ。

 意地悪な言い方になるけど、
 (製作の)ザック・スナイダーの悪いトコと、
 デヴィッド・エアーの苦手なトコばかりが集まった映画になってるよーな気がするのですよ。事情はさておき。


 ウィル・スミスは、悪くないとおもいます。
 デッドショットってキャラが引っ張らないと、どーにもまとまらないチームだし、ストーリーが進まん。
 つか、明らかに要らないヒトが何名かいる方が問題で。
 それを言い出すと、
 デッドショットとディアブロだけで九割片が付く任務なんだけどー、
 とは、作品の全否定になるので云いません。

 そのディアブロは予想外な活躍で、あんなにハードな能力持ちだとはおもわなんだ。
 只、
 消し炭になって爆発したって死に様は、ちょっと呆気なかった。
 重要な役回りだったのに。

 ハーレイ・クインのマーゴット・ロビーは評判通りの好演で。
 廃液タンクでのシーンは、名シーンだとおもいますよ。
 ハーレイが飛び込むと赤と青の色が溶けて浮かび上がり、
 ジョーカーが助けに入ると、二色は混じり合い、紫となる。

 廃液がカフェオレみたいに見えるのは、
 おそらく、ハーレイの※脳内イメージだろう。たぶん。

 んで、
 個人的に最高だったのは、ジョーカー。
 ストーリー的にはハーレイを連れ出すのに失敗するだけなので、何も活躍しないんだけど。
 話が通じないヤバいヤツ感が、恐ろしくてステキ。
 (エピローグのシーンで、
  胸にちゃんと「joker」ってペイントしてあるのが、カワイイ。)

 とゆー具合に、
 なんやかんや不満はありながらも、楽しめたことは否定しません。
 キャラ造形はみんな良い。
 アマンダ・ウォラーの悪玉な感じとかも。
 (爆弾は心拍とも連動してて。
  「私が死んでも爆発するわよ」ぐらいのお約束はほしかったが。)


 新作が発表される度に妙な不安ばかり残すDCユニバースですが、
 徐々に、
 徐々に、
 徐々に、独自のチャームポイントが見えてきてる気もするので、、、頑張ってくださいw



 最後に、
 コレこそエドガー・ライトに監督してほしかった!
 と、
 ココロの叫びを。


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by y.k-ybf | 2016-09-16 22:15 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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