もしもビートルズがもう一枚アルバムを作ったとしたら?
2016年 11月 10日
乗り遅れるな二番煎じ! と、わたくしも妄想してみた。
ココは一つ、
レコーディングの記録から遡り、
「『アビイ・ロード』の次に作られたはずのアルバム」妄想に、チャレンジ。
ビートルズ後期には二枚の「幻のアルバム」が存在する。
その『ゲット・バック』とゆーアルバム。
後にビートルズのラストアルバム『レット・イット・ビー』に形を変えて発表されたものの、
フィル・スペクターによるプロデュースが当時から物議の的となった。
そもそも、
『ゲット・バック』とゆーアルバムのコンセプトは、
剥身のジャムセッションをそのままレコーディングして、「原点に戻る」とゆーものだったのに対して、
『レット・イット・ビー』は分厚く音を重ねてコーティングされた、真逆の代物。
メンバーの反発やバンドの解散もあり、
そしてもう一枚が、『ホット・アズ・サン』。
『アビイ・ロード』と同時期にレコーディングされたと云われているが、
じつは、
存在そのものが否定されている、偽の幻のアルバムとゆー説が有力。
(雑誌のでっち上げ記事が元ネタらしい。)
『アビイ・ロード』は後半部分、レコードだとB面部分がメドレーになっているが、
これは意図したものとゆーより、苦肉の策とも呼ぶべき偶然の産物に近い。
当時のメンバー間の亀裂は最悪で、
曲を仕上げるのすら儘ならぬ状態での、メドレーとゆー逃げ道だった、よーで。
(因みに「ハー・マジェスティ」は元々、
ラフ編集の際にざっくりとカットされたテープを、
それぐらいざっくりしてるのだ、『アビイ・ロード』わ。)
『アビイ・ロード』はどんな形に仕上がっていただろう?
残されたレコーディングの記録には、確かにアルバム一枚分程度の曲数はあるし、
ジョンが抜ける、
残ったメンバー三人でバンドは継続させる予定だったとも云われており、
ならば、と。
んならば、
まず、
妄想候補となる楽曲をピックアップしてみる。
判りやすいトコロで、『アンソロジー3』から。
「Junk」
「Not Guilty」
「What's The New Mary Jane」
「Step Inside Love / Los Paranoias」
「Teddy Boy」
「All Things Must Pass」
「Come And Get It」
レコーディング時期は、68年の5月~69年の7月ぐらい。
『レット・イット・ビー』では収録されず、『ゲット・バック』のみに収録予定だった曲は、
「Rocker」
「Save the last dance for me」
「Don't Let Me Down」
確証も信憑性もない『ホット・アズ・サン』は設定上、アルバム全体をベースにさせてもらう。
更に、
「ゲット・バック・セッション」時に用意された新曲として、
リンゴの「Taking A Trip To Carolina」なども候補に加えて。
又、
いよいよ妄想スタート。
※こっからほぼ推測と妄想の話になります。
『ホット・アズ・サン』をベースに、内容や設定を再利用させていただく。
『アビイ・ロード』の後編でありつつ、『ゲット・バック』の理念を引き継いでいる。
A-
1「All Things Must Pass」
2「Cold Turkey」
3「My Kind Of Girl」
4「Proud As You Are」
5「Sour Milk Sea」
6「Suicide」
7「The Walk」
8「Teddy Boy」
1「Not Guilty」
2「Watching Rainbows」
3「Child of nature」
4「Hot As Sun」
5「What's the New Mary Jane」
6「Junk」
7「Instant Karma」
「All Things Must Pass」
・アンソロジー版ではなく、未発表のバンドバージョン。
「Cold Turkey」
・ジョンのソロから選曲。
ビートルズでのレコーディングはメンバーから反対されたそーですが、
時期的に解散前の楽曲で、
「My Kind Of Girl」
・『ホット・アズ・サン』の収録リストにあるのは優先的に選ぶ方針なので、この曲も残しました。
ポールがソロで発表した「Oo You」の原曲…でもなんでもなく、
只のタイトル違いだと思われます。
「Proud As You Are」
・「It's Just For You」或いは「This Song of Love」とも呼ばれている、未発表曲。
「Sour Milk Sea」
・「ホワイトアルバム」時のセッションで披露された、ジョージの楽曲。
後にジャッキー・ロマックスへ提供された。
「Suicide」
・ポールのソロ・アルバムで「Hot As Sun」とニコイチにされた「Glasses」の原曲。
「The Walk」
・ジミー・マクラクリンのカバー…ではあるけども、殆どジャムセッション。
「Teddy Boy」
・アンソロジー版は編集でいじり過ぎ、ポールのソロ版は音を盛り過ぎ。
シンプルで、バンドっぽいミックスの未発表バージョンに。
「Not Guilty」
・コレも「ホワイトアルバム」時の、ジョージの曲。(ソロでの発表は79年。だいぶ先)
アンソロジー版とはギターソロが異なる、未発表の別ミックス。
「Watching Rainbows」
・「I've Got A Feelin」の原曲の一つと云われておりますが、ラフなジャムセッションの一部と思われます。
単体の曲としても面白いので、残しました。
「Child of nature」
・ジョンがソロで発表する「Jealous Guy」の原曲。
『レット・イット・ビー…ネイキッド』のボーナスディスクにも収録されております。
「Hot As Sun」
・一応の、タイトルナンバー。
ポールがソロで発表した同名曲は前半カット、後半は別の曲を継ぎ足した別物なので、
「What's the New Mary Jane [Take 4]ニュー」
・所謂「レボリューション9」枠。
アンソロジー版とおそらく同テイクだけど、ミックスが異なる未発表バージョン。
効果音やエフェクトが喧しく、インパクトがつよい。
「Junk」
・元々「Jubilee」とゆー仮タイトルだった曲。
時期を経てもあまり変化のない珍しいタイプなので、
「Instant Karma」
・いちばん入れるかどーかで最期まで悩んだ曲。
70年2月発表なので時期的にもセーフ(『レット・イット・ビー』は70年5月発表)、
ジョージも参加しているので問題はないよーに思うんだけど、やはりソロの印象が残る。
しかしこの曲無しだと全体が締まらないので、入れました。
まさに、シングルの極み。
収録時間まで考えるのは面倒だったので、曲の数でA面B面に割りました。
一応、
「絶好調のジョージがレコーディングをリードした。リンゴはドラム叩きに専念」
とゆー妄想裏設定も加えてみました。
(リンゴの曲を一つ選ぶとすれば、やはり「Early 1970」になるのかな?)
タイトルは、『HOT AS SUN』。
そのまんまでも構わないのですが、それはソレで紛らわしいので、
区別の意味で、『(Hot As) SUN-SHINE』とす!
「Instant Karma」の歌詞と組合せてみましたよ。雑に。
「もしもビートルズがもう一枚アルバムを作ったとしたら?」
妄想企画、終了です。