邦画、四本。
2016年 11月 27日
東野圭吾による原作は95年に発表され、この映画は15年に公開されました。
原子力問題に真っ向から切り込んだ、よーに、みえるテーマは悪くないとおもいます。
よーに、とゆーのは、
それって原子力関係なくね? ともおもえたからですが、
いちばんのしくじりはそこではなくて、
震災後の今、映画にしたコト。
やはりそこでも問題点が的外れで、だからそーゆーことじゃねーって!
とゆーストレスが、作品を素直に楽しませてくれない。
震災後の現実を越えずに、何の意味があるのか。
コレ、
スカイツリーに爆弾落としますよって云ってるぐらいの、次元が違う類の話なのだな。
ストーリーは、面白い。
キャストも悪くなかったし、仲間由紀恵が意外にも良い味を出していた。
しかしアクションがイマイチで、CG合成が甘く、シナリオが悪い。
舞台劇調の会話で、セリフの説明までわざわざ喋らせる。
「何々だから、お前は助けたんだな!」とか、
「何々だから、悲しいんだ」とか。
江口洋介はホントに喋り難そーでしたよ。
クオリティ含めて、
背中から電柱が生えた小僧がタイムマシーンでスリップして世界を救う、とゆー、
荒唐無稽しかないストーリーと設定でありますが、
当時のインディペンデンスの底無しなバイタリティを感じられる作品でありました。
観る前にイメージしていたのは、
隠居したヤクザが義賊的に現代の悪を叩くとゆー、チョイ悪な世直しコメディだったのですが、
ぜんぜん違いましたね。
むしろ年老いてブレーキがぶっ壊れたヤクザが好き勝手に暴れまくるナンセンスコメディで、
ここまでやるのかと脱帽致しました。
エピソードは殆どビートたけしのネタそのもので、
映画とゆー形にすることで笑えたり笑えなかったりしましたが、
新作漫談を観ているよーで、楽しめましたよ。
『アウトレイジ』がいいフリにもなってるしね。
正直、映画館で観たら長く感じたかもしれませんが、
だいぶ間を詰めてるそーなので、テンポは悪くない。
ま、そのせいでカットが飛んでたり、ぎこちなさが残ったりもするんだけど。
セスナ機のアレも、たけしっぽいなと、おもたよ。
安田顕が、良い。
敵側のボス役だけど、やはり喜劇ができる役者さんは巧い。
雑誌「BOMB!」の投稿コーナーが原作とゆー、今となってはその経緯が謎でしかない。
そもそも「BOMB!」とゆー雑誌は青年誌とエロ本の中間みたいな雑誌で、
わたくしも世代がちょっと違うので実感はないのだが、人気があったとゆーか注目されていたのだろう。
時期的には洋画のエロコメが大量に作られた頃なので、
その勢いに便乗して作ったれやーって感じだったのかも。
と、
当時はキワドイ仕事もしておったけど、
事務所の意向なのだろーか。
さて、中身の方ですが。
さすがに時代の変化もあって、そこまでエロさを感じない。
特撮ヒーローかってぐらいに。
学生同士の喧嘩がUFOに仲裁されるとゆー展開は、逆に新鮮。
山本陽一演じる主人公は、
失恋と、友人との疎遠を同時に味わう、苦く切ない青春映画でもあります。
時代の大らかさも感じました。
で。