二度と戻らない美しい日にいる、と。『海街diary』
2016年 11月 29日
もっと日常系な話かとおもたら、生と死についての、刹那的な物語でした。
冒頭のベッドシーンはさておき、
喪服で始まり、喪服で終わるからな。
こんな「死」が薫る作品だとはおもわなんだ。
「成長」や「生活」にもその影響は見え隠れするし、
是枝監督はなんてモノを撮すんだと、ガタガタ震えながら楽しみましたよ。
ええ、すんごい楽しかったです。
ずっと観てられる、美しい有様。そして当然のエロス。
梅酒なんてアイテムも絶妙だし、
食事シーンの多さも、かなり意図的に配置されているのだろー。
何も起きないよーにおもえるのも、
美化が過ぎるよーにに見えるのも、
それは刹那を切り取ったからに過ぎないのだよ。
窓枠の景色。
枠の外へ想いを馳せれば馳せるほど、この映画は特別なモノになる。