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「オレオレ、キリスト。手も足もあるじゃん。」 『哭声 コクソン』


 完全に、ミスリードを喰らった。
 まさに「釣られて」しまったわけだ。
 こっちの方角じゃないんですか?
 と迷っているうちに、ぐいぐいぐいぐいと深みに引き摺り込まれる。

 156分とゆー長丁場。
 凄惨な光景が延々と展開して、思考が止まり掛けた。
 早く終わってくれ…とゆー想いは、見事に主人公とシンクロできた。

 帰宅するなり町山智浩さんの解説を聞いたり、パンフを読んだりしながら、
 頭の中で整理するけど、巧く嵌り切らない。
 理屈とシーンが結び付かない、異常な形をしている映画であった。

 コーエン兄弟の『シリアスマン』と通じる部分は確かにあって。
 土着文化と外来文化の衝突とゆー側面は、
 日本人の感覚だと察し難い点でもあり、
 また國村隼が日本人を演じることで、更に層が複雑に歪んでいる。
 点を見詰めていると線を見失い、線を追っていると点を見失う。
 ナ・ホンジン監督、畏るべし。


 他には、
 『エクソシスト』は当然ながら、
 実話怪談の傑作「なまなりさん」、手塚治虫の「火の鳥 太陽編」なども連想しましたよ。


by y.k-ybf | 2017-04-16 00:15 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


by yuki-yo