『フルスロットル』、とか。四本。
2017年 04月 30日
つまり、マンガみたいな世界観の映画です。
未来のデトロイトは荒廃が深刻化しており、
中性子爆弾!
ロケットに鎖で繋がれた美女! とか、
ホント、永井豪のマンガみたい。(※誉めてます。)
「アルティメット」シリーズから引き続きダビッド・ベルが出演しており、見事なパルクールを全編で披露してくれます。
パートナーとゆーかW主演のポール・ウォーカーも、
迫力あるドライブテクニックを魅せてくれますが、肉体を使ったアクションシーンがメインで、
この二人のコンビは最高でした。
ウータン・クランのRZAが敵ギャングのボス役で出ておりますが、
結局関係性が反転しちゃう後半のバカみたいな展開も、このキャラなら許せます。
シリアスなストーリー設定を、
軽やかなキャラクターたちが疾走することで、リアルな重さが段々と中和されてゆく感じが楽しかった。
ベッソンが苦手で「アルティメット」シリーズも敬遠していたわたくしでも、ハマりました。
コレは是非、シリーズにしてほしかった。。。
エンドロールでは、ポール・ウォーカーへの哀悼が捧げられております。
彼の早すぎる死が、いまでも悔やまれます。
ジェシー・アイゼンバーグのミステリアスな雰囲気はハマり役。
しかしエピローグできっちり正装した姿になると、小悪党感がでてしまふフシギ。
木と車の喩え話は良かった。
二人とも木ならば、ゆっくりと森になればいいのだ。
オリジナルの『ハートブルー』(91)の記憶が定かではないので比較はできませんが、
「ミイラにミイラ取りをヤラセたら、
みたいな話で、
何を云ってるのかサッパリだとおもふだろーが、観たこっちもサッパリだ。
「オザキ8」はさておき、
エクストリームスポーツのシーンは楽しめましたよ。
つか、
侵入捜査云々の部分は丸々必要なくて。
リブートなのに『ハートブルー』的な箇所が不要とゆーのは、なかなかな事態。
助けず戻るヘリにもビックリしたよ。
風雲急を告げる映画界において、
比較すると若干、作風が古臭くも感じられる。
九十年代とゆー、複雑にネジ曲がった時代の作品らしいと云えばらしいのだけれど、
末期に生まれた作品にしては、中途半端感は否めない。
シュワノルドのよーな、
所謂スター俳優が持て余された当時の状況が窺える。
シュワノルドの経歴からゆーと、
97年に「バットマン」で氷屋さんを演じた後、心臓の手術で休業。
本作が復帰作となる。
少し頬が痩け、シャープに見えるのはその影響かも。
シリアスなストーリーと役柄にはマッチしておりますが、残念ながら肉体美は拝めません。
脱ぎ無し、です。
前半は重たい過去を引き摺る渋いキャラで、
シュワノルドが演じるには珍しいタイプだったのですが、
後半、クライマックスに突入するといつものシュワなキャラに逆戻り。
シリアスでオカルトな世界観が台無しです。
オカルト風味や、捜査のバディ感は悪くなかったんだけどね。
Y2Kと呼ばれた、2000年問題を扱った映画でもあります。