映画のまとめ 『レヴェナント:蘇りし者』、とか。大作五本。
2017年 10月 28日
アカデミーで監督、主演、撮影の三部門を穫るよーな映画なので余計な感想も必要ないとおもうが、
広く遠くまで常に見渡せるカメラのアングルは正直異常で。
レンズが湯気で曇ったり水滴が付いたりするので、
撮ってるなとゆーカメラの存在が明確に意識させられる。(コレを臨場感と呼んでいいのか、若干の抵抗はある)
熊ちゃんの活躍ばかりがクローズアップされがちだが、
血生臭い戦闘や描写がちょいちょい挿入される、かなりハードな作品でもありましたよ。
既に流行に埋もれた感もあるが、取り返しがつかなくなる前に観よう!
期待しながら観ていたら、最期まで出ませんでした。。。
そっちの「白鯨」ではないらしい。
この映画とゆーか、この原作は、
「白鯨」の基となった実際の事件を題材にしており、その映画化。
雨の中、取材に訪れる人物が「白鯨」の著者であるハーマン・メルヴィルなんですって。
なので。
巨大な白鯨とのいつ果てるか判らぬ壮絶なバトルを描く!
とかではなくて。
白鯨に翻弄されて大海原で難破した捕鯨船員の、極限サバイバル。
と云った内容でした。
ニンゲンの意志の強さとか、そっち系。
当然、それはソレで興味深く、楽しめました。
迫力ある捕鯨と生々しい鯨の解体シーンは、
西洋人がどの口で捕鯨反対なんてほざくんだろと、おもえます。野蛮人。
巨大な白鯨の姿は神々しく、スクリーンで観ると迫力あっただろーな。
本編では抽象的表現は極力避けて、
厄介なヤツに目を付けられたわ、的な扱いだったけど。
ウソ。
インド人初のメジャーリーグで活躍できる選手を発掘する、そんなお話。
実話の映画化。
インドでメジャーリーガーを探すのかー。
さぞやいろんなトラブルやハプニングが起きるんだろなー、と期待していたら、
メジャーを目指すインド人の選手二人がメインで、その葛藤や努力も描かれるんだけど、
この物語の主人公は彼らではなく、
彼らを連れてきたエージェント(マネージャー?)の、JB・バーンスタインってヒト。
コーチですらないので野球そのものとゆーより、
入団テストの根回しとか、モチベーションのケアとか、そーゆー話が中心になる。
それはそれで重要だし面白いんだけども、
あ、そっちなんだ…と。
んでまた、意外と問題が起こらないし…。
結末に触れてしまうので、その後の彼らについては省きますが、
じつは二人も…。
とゆー、
エピソード自体は面白いんだけども、、、な、映画でした。
コレは流石に、もっと盛ってもよかったのではないだろーか。
死傷者も出さず、ハドソン川に航空機を着水させた奇跡の実話、
の単純な映画化ではなく、
寧ろその美談は真実なのか、突つきまくるお話であった。
すぐに連想したのはロバート・ゼメキスの『フライト』。
大雑把に云い切ると殆ど同じ内容で、
只、
イーストウッドはそこからドラマ性を削って削って削りまくって「ドラマ」にしており、
その監督の視点の違いが面白い。
トム・ハンクスも、
CG関連にも個性がよく出ており、
ホントにイーストウッドはCG等の映像効果には興味がないんだな、とゆーコトがよく判る。
「人間を信じろ」は最早通用せず、
正しさの正しさを証明しなくてはならない、現代の厳しさ。
原題は『ゴッズ・オブ・エジプト』で、
「砂漠の王」についての話だから、邦題の方が相応しい気もする。
ハリウッドに限らず、西洋のヒトは神話が大好きなよーで、
一定のスパンでこーしたキラキラ神話系の映画を作りますね。セイント映画。
以前はギリシャ系が主流だったけど、今回はエジプト系。
太陽神やら冥界神やら超合神! やら、まあ景気のいいお話でございます。
しかしこの映画の売りは、完全にヴィジュアル。
空想を刺激する、キラキラ輝くキャラクターと、
美しく構築された美術&CGを堪能する為だけの映画なので、
その点ではかなりハイレベルな作品に仕上がっていると思います。
逆にそこさえ間違わなければ、
逆に。