『さまぁ~ず / バカルディライブ DVDボックス』
2006年 05月 23日
さまぁ~ず / バカルディライブ DVDボックス
/ ポニーキャニオン
ISBN : B00008NB42
『さまぁ~ず / バカルディライブ DVDボックス』が売っとったので、
衝動的に買ってしまいました。
おかげで今月は金欠になりました。
97~03年までのライブ、6枚組。ちょうど真ん中あたりで改名があります。
改名はブラッシュアップ的な効果をもたらして、
「垢」が落とされてクリアになった印象があります。雰囲気が。
この6年、小さな変化はあっても「笑いの質」はほとんど変わっておりませんが、
大きな変化があるとしたら一つだけ、
誰にでもわかるところですが、三村のツッコミが、かなり変わります。
現在の、
いわゆる「三村ツッコミ」は、ノリツッコミの変種みたいなものだとおもうが、
それが徐々に確立してゆく様が、生々しいぐらい、鑑賞できます。
「説明」が主なツッコミから、「例える」ツッコミへ変化するわけですが、
そもそも何故こーした形のツッコミになったのか。
それは大竹のボケが速効性の無い、想像力を必要とする笑いだからであります。
・・・それ以上に、三村がボケたいだけかもしれませんが。
話は代わりますが、
以前、「ドリームマッチ」で大竹が雨上がりの蛍原と、
三村がココリコの田中と組んでネタをやった時がありましたが、
意外にもさまぁ~ずらしさを感じたのは三村組のほうだったと、記憶しております。
どちらの組も即席のわりに完成度の高いネタに仕上がっておりましたが、
やっぱり三村の個性は強いんだなと、気付かされました。
さて、適当な話はこのへんにして、肝心の内容についてでございますが。
もっとコント集みたいなものを予想していたのだが、
演劇に近い形だったので、意表を突かれました。
ちょうどシティーボーイズに近い感じで。
ゲストもエキストラも、かならず誰かがいて、その辺りも意外でした。
ストーリー的な連鎖も、ネタの重ねもあって、
地盤がしっかりつくられていたし、
その連続性は一つの公演に留まらず、次や、その次へとバトンタッチされてゆく。
その集大成としてドロップアウトしたものが、「マイナスターズ」なのでありましょう。
つまりは、
そんな笑いで、そんなコンビなのだ。
大竹の笑いはシニカルで、かなりブラックなところもあって重くなりがちだが、
三村の存在がそのすべてのウエイトを相殺し、軽く、ライトなものへと転換させる。
まあ、軽くなり過ぎるところもありますが、
その絶妙なバランスを、
けっして短くないキャリアで持ち続けていることは、
すごいことだとおもいますよー。