『なまなりさん』 『隣之怪 木守り』


 『新耳袋』が完結してしまい、早急な復活を望んでおりましたが、
 著者である二人、中山市朗、木原浩勝、それぞれの新しい本が、やっと刊行されました。

なまなりさん
中山市朗 / / メディアファクトリー
ISBN : 484011868X



『隣之怪 木守り』 木原浩勝



 当然、どちらも怪談本であり、
 どちらも『新耳袋』の影響下にあるのは、必然でありましょう。

 『隣之怪 木守り』は、短編集で、『新耳袋』に近い形式であり、
 内容も、収録が見送られたものが中心のようだ。
 しかし文体が談話調と言いますか、意図的に差別化されておりまして。
 話も一つ一つが、若干、長めになっております。
 不満はないのですが、『新耳袋』とはべつものと言ってよいでしょう。
 話の中身も、選考されなかったと言われれば、
 なんとなくだけど、納得できるところがあって、
 エピソードとして断片的すぎたり、逆に長かったり、濃ゆかったりと、
 すっと読める簡潔な文体の『新耳袋』には、合わなかったのかもしれません。
 あくまで推測だし、十分に、怖い本なんですが。

 一方、
 『なまなりさん』は、文体も内容も、まさに『新耳袋』の長編そのものでした。
 怖いとゆーか恐ろしく、なにより興味深い話でした。

 あ、
 信じるとか信じないとかは、まっっったく別の事なんで、
 省いて進めますので、気にしないでください。

 要、わ。
 呪いと祟りの話で、それが現代の日常で、徐々に進行してゆく、記録であります。
 あんまり詳しく書かないのは、正直、ちょっと怖いからで、
 なんだか、わたくしには、それほどのもののように、おもえました。
 本当に書籍化していいものだろうかと。
 繰り返しになるけども、真実とか真相はべつとして、
 あまりにも多くの人間が巻き込まれ、
 その人生に影響を及ぼしたこの「現象」の、「原因」は、
 ありふれたヒトの感情と欲求であります。
 ヒトであることをやめないのならば、逃げ場のない、輪っかの中にいるようなもので、
 そこに、恐ろしさを感じます。

 うまくまとめるのは難しいけれども、
 自分を、律しなければいけませんね。自由において。
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by y.k-ybf | 2007-06-30 15:37 | 本棚 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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