【ザ・ビートルズ】 (017/100)


 久しぶりの、音楽ネタ。
 ザ・ビートルズ。

 ビートルズは聴くタイミングによって好みが変わる、とは、
 よく耳にする、わたくしの持論でもあるのでございますが、
 久しぶりにオリジナルアルバムを聴き直してみましたら、
 見事に好みが変わっていたので、驚くやら感心するやらで、毎日聴いております。

 ビートルズってのは、
 みなさんご存知のように、初期、中期、後期とおおきく三つに分かれておりまして。
 初期は、ウーウーイエーイエーのアイドルグループ的イメージがつよい、
 シンプルな楽曲の時期で、
 中期が、サイケデリックなポップ指向で、
 後期がロック路線寄りと。
 かなり大雑把な説明でございますが、まー、だいたいこんな感じで。

 で、
 わたくしが最初に好きになったのが、後期のロックな頃で、
 ブートにも手を出していたので、「ゲット・バック最高!」なんつっておりました。
 それからポールの魅力にも気づくようになって、中期へ移るわけですが、
 そのあたりでオリジナルのアルバムはほとんど聴かなくなりました。
 アンソロジーとか、聴くものがいっぱいあるからね。
 月日が流れまして、
 例のアレの選考をやるようになりまして、
 ビートルズのアルバムを、改めて全部聴きなおすことになりました。

 はじめる前は、
 『Abbey Road』、『Rubber Soul』、
 『Magical Mystery Tour』あたりかなとおもっておりましたら、
 意外にも、初期に引っ掛かってしまいまして、
 結果、
 『Beatles For Sale』を選ぶことになりました。
 おめでとう、じぶん。

 ビートルズは好みが変わると、えらそうに説教してきたくせに、
 ここまで変化するとは、予想しておりませんでした。
 自分のなかでは、
 初期のビートルズはメンバーの個性が感じられず、
 評価も高くなくて、イメージもよくなかったので、どちらかといえば嫌いで、
 『Beatles For Sale』などは、
 嫌いなアルバムとして一番か二番に挙げていたようなアルバムでございました。
 (ちなみにもう一枚は『Yellow Submarine』)

 でで、
 そんな『Beatles For Sale』の何がよかったのか、てーと、
 オリジナルの曲とカバー曲とのバランスがよくて、アルバムとしてまとまりが絶妙でございました。
 オリジナルの曲は、
 スタイルや新しい試みなどが強調されず、際立つものが抑えられた反面、
 アクもなく、シンプルで明快なものが並んでおります。
 カバー曲もカントリーが中心で、アルバムのカラーに違和感もなく納まっております。

 そもそも間に合わせっつーか、やっつけっつーか、
 間に合ってないぐらいの忙しさのなかで作られたアルバムのようなので、
 自然とそーいった形の楽曲、アルバムになったようでございます。

 ででで、
 何が嫌いだったかってーと、その素朴な感じ、
 カバー曲がアルバムの半分を占めるような薄くて浅い作りが気に入らなかったんですね。
 今とまったく逆だったわけで、
 面白いものだなと、おもいました。

 でででで、
 話は『Rubber Soul』に移るわけですが。

 有名なエピソードとして、
 ザ・ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンが、
 ビートルズの『Rubber Soul』を聴いて奮起し、『Pet Sounds』を作り、
 今度はビートルズのメンバーがその『Pet Sounds』を聴き、
 『Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band』を作り、
 またそれを聴いたブライアンが『Smile』を作り始めるも、
 (ココロが)クラッシュしてリタイヤするとゆー、個人的に大好きな裏話があるのですが、
 どーもそのブライアンが聴いた『Rubber Soul』が、
 イギリスのオリジナル盤ではなくて、
 キャピトルが編集したアメリカ盤であるらしいのでございます。
 と、ゆーはなしを、ミクスィで教えてもらいました。
 よく読んだら、ライナーノーツにも書いてありましたけども。

 オリジナル盤とアメリカ盤とは何が違うのかといいますと、
 ミックスとかジャケットとか、まー、違いはありますが、
 とにかく何よりも、収録曲が違うのです。

これが、オリジナル盤。

1- Drive My Car
2- Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
3- You Won't See Me
4- Nowhere Man
5- Think For Yourself
6- The Word
7- Michelle
8- What Goes On
9- Girl
10- I'm Looking Through You
11- In My Life
12- Wait
13- If I Needed Someone
14- Run For Your Life


こちらが、亜米利加盤。

1- I've Just Seen a Face
2- Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
3- You Won't See Me
4- Think For Yourself (Harrison)
5- The Word
6- Michelle
7- It's Only Love
8- Girl
9- I'm Looking Through You
10- In My Life
11- Wait
12- Run For Your Life


 アメリカ盤は1、4、8、13曲目が抜かれ、
 代わりに『HELP!』 から「I've Just Seen a Face」と「It's Only Love」が入れられております。
 曲数も12曲になっております。
 ブライアンがこのアメリカ盤をアコースティックなアルバムと称したように、
 オープニングの「Drive My Car」が無くなることで、印象がかなりちがっております。
 さらに情緒的な4曲目や、リンゴがボーカルの8曲目、
 ジョージが作った13曲目と、
 個性的で、アルバムのポイントでるある曲が抜かれたのも、影響があるのでしょう。
 他の曲でもエレキは使われているし、
 『HELP!』からの曲のインパクトが強いわけでもない。
 そもそも『Rubber Soul』は中期の頭になる最初の1枚で、
 ここから『Revolver』、『Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band』、
 『Magical Mystery Tour』と、エレキとサイケ色が強くなるわけで。
 言ってしまえば初期の名残と、中期の端っこが混ざったアルバムなのだ。
 しかも次の『Revolver』と合わせて、
 前編後編と位置付けて聴くヒトもいるぐらいの不完全さもあるわけで。
 いえ、モチロン単独でもいいアルバムなんですが。
 キャピトルが行った編集は、意図なのか偶然なのか、
 ミッシングリンクとなるべき中期的素養を抜き出し、
 前作の曲で補完することによって、見事にアルバムをまとめちゃっているのだ。

 まあ、ビートルズ自体がすごいんだけども。

 ででででで、
 このキャピトルのアメリカ編集盤『Rubber Soul』は、日本でもボックスで発売されております。
 興味のある酔狂な方は、聴き比べてみてくださいな。

 さらにそのボックスには、
 サウンドトラックとして編集された『HELP!』も収録されておりまして、
 これはこれでまたかなり印象が変わって聴けますよ。

 と、ゆーわけで、
 まだまだビートルズには新しい発見があるなと、おもう次第でございます。




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by y.k-ybf | 2008-04-11 00:01 | 音盤/100 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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