『GAME』/Perfume


 アイドルとは、具現化して目前に現れた時点から、失速してゆくものでございます。
 在るけど、在りえない。まさに偶像でございます。
 それが王道でも邪道でも、
 プロフェッシャルでも、アーティストでも、同じ。
 肉体性を帯びてしまうと、アイドルは「アイドル」から離れる坂を下り始める。

 アイドルとは何か。
 妄想の、共有イメージこそが、アイドルなのだ。

 エイガやドラマ等々の架空のアイドルが、
 どこか現存のアイドルと似て非なるものなのは、そのためだ。
 誰もが想い描ける、どこにもないもの。
 アイドルのジレンマ。

 と、ここからPerfumeの話題へと切り替えたいところでしたが、
 少々ムリがあるので、急遽、「俺とパフューム」の作文に変えたいとおもいます。

「俺とパフューム」

 そもそも、Perfumeよりも先にcapsuleを好きで聴いておりました。
 capsuleとは、
 中田ヤスタカさんのメイン仕事であるユニットで、
 分かり易く説明すると、オシャレ系の都会的エレポップで、アイドルではないです。
 昔でゆーと、PSY・S、ですね。
 capsule、とゆーか、中田さんの特徴は、
 テクノへの愛情と信頼で、
 贅沢に音を鳴らして、重ねまくります。
 音楽ではなく、音。
 メロディも、歌詞も、声も、音として編み込んでいる印象があります。
 だから、じつは音響系なんじゃないかと、
 わたくしの推理などはどーでもよいのですが、この「音」ってのは、ポイントで。
 昔の電子楽器は、
 それこそ単純に音の数が少なくて、
 皆、
 知恵をふりしぼり、労力を費やして、作品を作り上げてきたものでございます。
 ファミコンとかな。
 しかし、音が少なく、かつアナログな感触がのこる当時の音楽は、
 ある意味、自由で、ワイルドで、
 未来的で、何より、イマジネーションをかき立ててくれるものでした。
 中田さんの音楽が持つ楽しさや、ノスタルジックな感覚は、
 そこをポイントとして、大事に保っているからではなかろうか。

 例えば、ダフトパンクなんかは、
 Perfumeと似ているところがあるとおもうのですが、
 あれは、
 ミュージシャンだったりクラブだったりの主張が色濃くなると、途端に詰まらなくなってしまう。
 つまり、感覚としてリアルでダイレクトなものが、邪魔になるのだ。

 Perfumeの人気はネットや口コミから火が付いた、らしいのですが、
 要因の一つに、ネット動画もあります。
 それもMAD系と呼ばれるやつ。
 わたくしが実際にそーだったのだけれど、
 これがPerfumeかと認識できたきっかけは、
 ネットにアップロードされた、
 アイドルマスター(ゲーム)等とmixされたMAD動画でありました。

 アニメ調のゲーム画面と、Perfumeの音楽とが、
 まるで、合わさることを想定されて作られたようなシンクロ具合で、
 妙に感動したものでございます。

 当然、PerfumeやcapsuleそれぞれのPVもあって、
 それはそれでよいものなのですが。

 何が優れているのか、なんて話ではもちろんなくて、
 この一見、
 匿名性を帯びた現象は、むしろポジティブに、
 Perfumeの特異な性質、正体、そして時代性の現れだと、おもえるので、ございます。

 さながら、幻想としてのアイドルが、生まれたかのように。




GAME(DVD付) 【初回限定盤】
Perfume / / Tokuma Japan Communications =music=
ISBN : B00130MASG
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by y.k-ybf | 2008-04-23 23:15 | 音盤 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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