『(What's The Story) Morning Glory?』/oasis (048/100)


 ブリットポップの偏った想い出。その参。


 洋楽を聞き始めた頃、ちょうどデビューしたのがスウェードでした。
 記憶が定かな自信はありませんが、
 確か当時、マッドチェスターが不完全燃焼で終わった一方で、
 主流がガンズらのLAメタルからグランジへ移行した時期でもあって、
 イギリスはちょっと出遅れてる感じでもありました。
 ある意味では、シューゲイザーが世界中に蔓延したとも言えますが、
 それはさておき、
 久々の大型新人みたいな触れ込みで、スウェードが登場したのであります。

 ニューグラムとか、NWONWとか言われてたのかな?

 ヘビーなギターサウンドとバイセクシャルなイメージが印象的で、
 「ジギースターダストの再来」とか云われるぐらい、期待をあつめてたんだけど、
 そこに噛みついたのが、ブラーのデーモンでした。
 イマドキ退廃だとか世紀末だとか、暗くて古くせえと、批判したわけですが、
 それは同時にグランジへの暗喩でもありました。
 ブラーのメディアでの露出が増え、シングルがヒットするようになると、
 クランジにも、スウェードにも乗り切れない、
 ちょっとスノッブな連中は、
 ポップでモッズなブラーを支持するようになりました。
 (デーモンと付き合っていたジャスティーンが、
  スウェードのブレットの元カノってことで、スキャンダルな話題にもなりました。)

 すると今度は、
 何の苦労も知らねえ中流のお坊っちゃんがナメんなよと、噛み付いてくる連中が出てきました。
 それが、オアシスのギャラガー兄弟でした。

 こうしてブラーとオアシスの抗争が幕を開け、
 シングル、アルバムでの直接対決や、低レベルな罵り合いなどを経て、争いは激化。
 その火花は周囲に飛び火し、
 火種となって、多くの新人や、燻っていたバンドに火を付けてゆきました。
 その炎のような塊が、
 ブリットポップとゆームーブメントとなって、イギリスを席巻し、世界へと拡がってゆくのです。


 『(What's The Story) Morning Glory?』は、95年に発表されたセカンド・アルバム。
 全12曲のうち、
 ブリッジ的なインストが2曲、シングルになったのが6曲と、ゆー、
 まるで最近のJ-POPみたいなつくりのアルバムなんだけど、
 流れが途切れることも散漫になることもなく、
 まるで一枚のドラマチックなライブを体感するような、迫力と興奮が込められた見事なアルバムでございます。

 荒々しいリアムのボーカルが絶頂期ならば、
 ノエルのギターも冴えて、印象的なフレースがどの曲にも刻み込まれております。
 バンドそのものがプロフェッショナルではなくても、
 このコンビネーションは完璧で、
 アルバムのみならず、(当時は)未収録となったシングルのカップリング曲にまで、
 そのマジックは及んでおります。

 この時期、ブリットポップど真ん中の季節が、いかに至福の時であったか。

 何十万、何百万のヒトビトが、
 一緒になって声を張り上げて歌った記憶は、なかなか消えるものではありません。


 (シングルだけど、
  「Don't Look Back In Anger」はEPとして最高なので、ついでに挙げておきます。)




モーニング・グローリー
オアシス / ソニーミュージックエンタテインメント




ドント・ルック・バック・イン・アンガー
オアシス / ソニーミュージックエンタテインメント
[PR]
by y.k-ybf | 2008-09-10 11:18 | 音盤/100 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


by y.k-ybf
プロフィールを見る
画像一覧