カテゴリ:映画( 757 )

『TAKESHIS’』

TAKESHIS'
/ バンダイビジュアル




 かなり偏見で書いてみるが。。。。


 北野武には、市井人の抱く静かなる狂気を描いた傑作『3-4X10月』があるが、
 『TAKESHIS’』の構造はそれに倣ったものだ。
 しかしフォーカスが「北野武」自身に向けられることで、
 興味深い、私小説的な作品となった。

 映画全編を支配しているのは、二律背反である。
 「もしも、売れていなかったら、どんな人生だったろう」
 仮想は疑問となり、不安に代わる。
 「売れている自分こそが、幻ではないのか」
 次第に現実感が不安に蝕まれてゆき、
 悪夢に根付いたような恐怖に怯え、ドッペルゲンガー的な敵意に曝されるようになる。

 無意味と言っていいほど繰り返される、血腥い銃撃戦は、罪悪感に囚われた懺悔のようだ。
 映画の中の話ではあるが、
 過去の作品まで引用するのは、殺戮の連鎖への後悔と抵抗ともおもえた。

 そしてこの映画には、北野武にしてはめずらしく二つの「愛情」も描かれている。
 一つは、岸本加世子。
 昔の話でもあるので監督との関係については触れないが、
 あのようなキャラクター、あのような撮り方は、
 特別で親密な感情によるものとしか、おもえない。
 「どうしてくれんのよ」とゆーセリフは、
 「どーにもならねえ」とも聞こえるし、
 それをフィルムで撮ることで、答えてるようだ。

 単純に「恐妻家」、「女性への恐怖」とも捉えられるが。
 
 もう一つの愛情は、
 この作品に限ったことではないが、常に裏側、奥底へ隠されていたもので、
 それが『TAKESHIS’』では暗喩とゆーには明白なぐらい描かれている。
 同性への愛情である。
 北野武の映画を何本か観た方ならば、
 監督の同姓への愛情、強い憧憬には気付かれているだろう。
 女形の役者が使われるのも、明らかに意図的な、気がする。

 女性と男性、ここでも背反しているわけだ。

 北野武が苦楽に転がる姿を、
 北野武が嬉々としてカメラで撮る、その両者を同時に写したのが、この映画である。

 とても判りやすい作品なので、気楽に観てほしいものでございます。
[PR]
by y.k-ybf | 2006-09-04 11:01 | 映画 | Comments(0)

『ゲド戦記』


 メディアの評判と、ネット界隈との評判が真逆な、『ゲド戦記』。

 これだけ期待もしなければ楽しめるだろうと、怖いもの見たさに行ってきたわけだが。
 この、微妙な気持ちを、何にたとえよう。

 まず。
 ゴミとかクズとか言われるほど酷い映画ではなかった。
 確かに、
 おもしろいのかと問われれば、
 つまらないとしか答えようのない代物ではあるが、
 鑑賞に堪えられない、ほどではない。

 ああ、何とも例えがたい。

 批判している方々は、
 おそらく反射的に「ジブリ」、「宮崎駿」などといった印象を思い浮かべ、
 意識せずとも比較しているのではなかろうか。
 また、
 ジブリならおもしろい、宮崎駿ならおもしろい、と、
 頭のどっかにある擦り残しで、『ゲド戦記』を観てしまっているのかも、しれない。

 『ゲド戦記』は、
 ジブリが作ったアニメーションではあるが、監督は宮崎駿ではない。

 分かり切ったことではあるが、ココをはっきりとしなければ、適正な感想など難しい。
 それと、
 こんな思い込みをしている方がいらっしゃるとはおもえないが、
 監督の宮崎吾郎は、宮崎駿の息子ではあるが、
 血が繋がっているからといって必ずしも才能を受け継いでいるわけなどないし、
 同様のことが出来るわけでもない。
 アニメ作家としては、息子以下の、素人だ。
 そして宮崎駿が関わらなかったジブリ作品が、
 (関わった作品でもかまわないが)、どれも傑作、名作なわけではない。
 と、
 ゆー、事実を認識しなければならない。

 仮にだ。
 これがジブリでも、宮崎吾郎でもなく、
 他の何か、誰かが作ったものならば、
 当然、批判はもっとべつのものになっただろう。
 つまり、だ。
 『ゲド戦記』への批判は、
 なんでこんなものをつくっちまったのか、と、ゆー、ジブリへの批判なわけだ。

 実際の問題は、
 なんで作ったか、よりも、
 何故、作らざるを得なかったのか。かもしれんがな。

 で、やっと感想の話になるわけだが。
 つまらない、ではなく、古いのだろう。
 作り方が。
 紙芝居とゆーか、絵本を読んでるような感覚に近い気がした。
 絵が動いて、音が鳴って、言葉を喋る絵本。
 そんな絵本があったら煩くて仕方ないし、
 何より読みながら「想像」することを、すべて奪われてしまう。
 はたして、そんな絵本がおもしろいのだろうか。

 絵が拙い、との意見も聞いたが、
 ジブリにしては、確かに単調なところ、雑なところはあったが、
 あくまでジブリの水準での判断であって、問題にするほど悪いものではない。

 毎回毎度問題になる、声優さんの問題も、
 今回はみんな酷かったので、あまり気にならなかった。
 だからヒロインの素人の声も、悪いとは感じなかったし、
 悪役の田中裕子なんかは、とても良かった。
 もう一度言うが、それ以外が酷かったし、
 ちゃんと合わせて作れと、おもいましたよ。

 個人的に一番気になったのは、ストーリーの展開と演出の拙さ。
 そのへん、方々で言われてるので詳しくは省略するが、
 シーンをぶった切って変えるってのが、多かった。
 時間の都合でカットしてんのかとおもうぐらい、具体的に判るところもあった。

 つまりつまり、監督さんの力量が不足している、わけだ。

 そんな、
 楽しい映画なので、みなさん観てください。
[PR]
by y.k-ybf | 2006-08-06 17:32 | 映画 | Comments(0)

エイガのまとめた、はなし。その一。


 『ハウルの動く城』

 ・こないだテレビで初めて観ました。それにしても、このタイトルは、、、。
 もしかするとヤバイかと不安のほうが大きかったのですが、
 フツーにおもしろかった。
 や、けっこうおもしろかったです。
 なんやかやと否定する意見が少なくないこの作品ですが、
 僕はほとんど気にならず、楽しめました。
 最後のほうがちょっとグタグダとしておりましたが。
 やはり宮崎駿は、テーマが薄いほうがいい。


 『タナカヒロシのすべて』

 ・正直に言いますと、
 この映画がどんな映画なのか、未だに掴めておりませんが、
 ちょいと身につまされるようなものではありました。
 フツーの人間の、フツーに不幸な話。
 フツーとは、所詮個人の所有物であって、他人からすれば異常なのだ。
 まあ、一番おもしろいのは、
 日本に何千人といるだろう「タナカヒロシ」とゆー役を、
 表舞台に出るのが奇跡的なぐらい希有な存在の「鳥肌実」が演じているトコロなんだが。


 『七人の弔』

 ・ダンカンが監督した、初めての映画。
 ざっと内容を説明すると、
 子供の健康な臓器を闇取引で売買するため、
 親たちが子供を連れて、ある計画されたキャンプへ参加する、ってー話。
 非道いテーマではあるが、
 ダンカン流のユーモアと、
 「大人」たちの個性的な演技と、
 「子供」たちの拙い演技のおかげで、案外すらっと観れた。
 こんなもんだろうなあ、、、とは、さすがにおもえんが、
 子供を殺す親とはこんなものなんだろうな。
 しらんけど。
 「子供」には、子供は育てられん。

 映画の出来については、とくにありません。


 『逆境ナイン』

 ・全体のリズムがちょっと良くなかったが、
 マネージャー役の堀北真希がたいへん可愛いらしかったので、それだけでいいです。
 島本和彦のおもしろさが理解できないヒトには楽しめない映画だとおもうので、
 それだけ原作に忠実だとゆーことなのだろうな。
 たぶんな。


 『バタフライ・エフェクト』

 ・これが、タイムトラベルものだとはおもわなんだ。
 おもしろいとゆーか。構造的なトコロでイマイチ理解できておりませんが、
 つまり、パラドックスを描ききってみたってーことなんだろう、か。
 おもしろいんだけど、感想が難しい映画ってノも。。。

 おもしろいと言えば、ディレクターズ・カット版があるのだが、
 よくある未公開シーンで水増ししたようなものではなくて、
 ちゃんと違うパターンになっていた。
 違ってるようで、じつは同じなんだけども。
 両方観たほうが、楽しめます。

ハウルの動く城 特別収録版
/ ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
ISBN : B000AOXE0Y



タナカヒロシのすべて デラックス版
/ ジェネオン エンタテインメント
ISBN : B000BKJJ74


七人の弔(とむらい)
/ バンダイビジュアル
ISBN : B000CEGVJI



逆境ナイン かけがえのない通常版
/ バップ
ISBN : B000CFWRI6



バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション
/ ジェネオン エンタテインメント
ISBN : B000AM6R00
[PR]
by Y.K-YBF | 2006-07-26 11:32 | 映画 | Comments(0)

『サイレントヒル』


 腰がだいぶ良くなってきたので、久方ぶりに映画館へ行って来た。
 『サイレントヒル』
 久しぶりの映画がこれかとゆー問題はさておき、
 なかなかおもしろかった。

 サイレンと、昼。
 (意味は、映画を観ると判ります。)



 怖いとゆーより、気味の悪い映画であった。

 ただ、
 わたくしはゲイムをやったことがあるので、
 「あー、あのシーンか」とか、とか、
 おおまかなストーリーをつかめたが、
 ゲイムをやったことも、その存在の知らなかった友人は、
 何とも釈然としていなかった。
 日本人がつくったッぽい。
 と、言っておられたが、
 それはおそらくゲイムっぽく、余計に親切だとゆーことだろう。
 個人的にはあまり気にならなかったが、
 過去の出来事が、「再現フィルム」で説明しちゃったのは、
 唐突とゆーか、親切やなあと、おもいました。

 それと、想像したより残虐なシーンが多かったですね。
 ああ、こんな映画なんだと。

 で、
 あまり言っちゃうとアレなんだが。
 この映画、
 ゲイムで言うと「サイレントヒル2」の舞台を基礎にしているわけだが、
 ラスト、
 グッドではないエンディングは、その「2」を予感させる展開で、
 なんか良かったですよ。
 後味は悪いけども。

 でで、
 ありきたりな〆になりますが、
 ゲイム原作な映画としては、よく出来とるなとおもいました。
 音がよいので、映画館で観るのがお勧めです。
 逆に音響のいい自宅なんかで観ると、怖すぎるとおもいます。

 それでもゲイムのほうが、怖いけどな。



 サイレントヒル2 最期の詩
/ コナミ
ISBN : B00005Y6Q5
[PR]
by y.k-ybf | 2006-07-23 09:58 | 映画 | Comments(0)

『バイオハザード II アポカリプス』と、『カンフーハッスル』


 映画の『バイオハザード II アポカリプス』が、前作同様、思いの外おもしろかった。
 思いの外の、「思い」がどの程度だったかは、秘密だが。

 発売当時、
 「娼婦みたいな」と揶揄されたゲーム『バイオハザード3』の姿まんまで、
 ジルが出てきて、一笑。
 追跡者?
 ネメシス?
 これもまんま、着ぐるみみたいで、一笑できた。

 ゲームの設定、世界観をとてもうまく消化されている。
 良い映画ではないが、愉しい映画だった。


 他に、『カンフーハッスル』もやっと観た。
 盛り上がりがイマイチ低かったのと、
 終わりがあっさりしているところに不満は残るが、
 とても才気溢れた、素晴らしいエンターテイメント映画でありました。
 CGの使い方が絶妙なのは前作『少林サッカー』で実証済みであるが、
 伝統ある古典の演劇や演武、映画、コミック、カルチャーら、
 古今東西に渡って貪欲に吸収し、
 土壌とすると同時にかるいネタ回しにまで使い、
 オマージュを越えたオリジナルになっている。
 見事なものだと、つくづくおもう。
 チャウ・シンチーの懐の広さと、バランス感覚は。


 わたくしは『マトリックス』シリーズが大嫌いなのだが。
 まず、アクションがすべてウソだとゆーこと。
 映画にウソもへったくれもないのだが、
 カンフー映画やワイヤーアクションなどを参考にして、
 本場のヒトらの指導も受けてるらしいが、
 ブルース・リーやジャッキー・チェン、
 あるいはプロレスを観て育っておる人間には、迫力のない粗末なダンスにしか見えない。
 二つめの理由は、難解であること。
 難解な話を、難解なままに描いているのか。
 簡単な話を、難解にみせているのか。
 どちらでもええんだが、
 とにかく、何かを誤魔化そうと、煙に巻こうとしているようにおもえちゃうところ。
 解らないってほどではないけど、
 ストーリーの流れ的にはマイナス要素であって、
 それが三つ目の理由で、全体的に映画がダルい。
 これは演出と編集のレベルが低いからなのだろう。
 一つ一つはセンスによって悪くないシーンになっているけれど、映画としては下だ。
 世界観とかは評価に値するけども。

 で、
 何が言いたいのかとゆーと。
 そんな真逆の高みに、『カンフーハッスル』があんだよ。と。

 そんなところでございます。



バイオハザード II アポカリプス デラックス・コレクターズ・エディション
/ ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
ISBN : B000BVVFOS



カンフーハッスル コレクターズ・エディション
/ ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
ISBN : B0001M3XGK
[PR]
by y.k-ybf | 2006-06-22 11:04 | 映画 | Comments(0)

『スーパーサイズ・ミー』


 スーパーサイズ・ミー
/ レントラックジャパン
ISBN : B00067HDY8




 今更ですが、やっと観た。

 一ヶ月間、マクドナルドだけ食べ続けると、どーなるか。
 そんなアホらしい実験ドキュメンタリー。

 じつは映画を観る前に、
 某サイトで、
 この映画を元ネタに、日本で同じことをやっとる方の記事を読んでしまったわけで。
 かなり有名なサイトなので、
 検索すればすぐに見付かるとおもうので、良かったら探してみてください。
 なかなかおもしろく、興味深いことになってます。

 んで。
 それをふまえた上での感想なんですが。
 監督、主演及び被験者のモーガン・スーパーロックさんは、たんに食べ過ぎです。
 それは某サイトでも立証されておりますが、
 食べれば太るし、
 食べ過ぎれば気分も悪くなるし、体を壊すこともあるでしょう。
 それがどんなに美味しいものでも。どんなに体に良いものでも。
 月並みな感想で申し訳ないが。

 だって、無理矢理食べて、吐き出してるんだもの。

 だから実験とゆーか、チャレンジ物ですね。
 電波少年みたいなもんですわ。どっちが悪いとかゆー意味ではなくて。

 カンタンに比べられる人って、マイケル・ムーアぐらいしか知しらんのだけど。
 彼と比べると、
 スーパーロックさんには、シニカルもユーモアも欠けたラディカルだけしかありません。
 結局、でっかい会社とかにも接触できなかったから、
 過激でもないかも。
 んな、
 気がします。
 精々、スーパーサイズって、いるの? 
 お腹空いてたら二つ食えばいいんじゃね? ぐらいの問題提議で終わってます。
 もう一つか二つぐらい跳んで、
 何故食べるのか。食べ過ぎのか。
 そのへんまで行けたらおもしろかったんですが。
 でもこれはこれで。

 スーパーロックさんの、ベジタリアンな彼女がいい感じだったし。

 こんだけ体に悪いって言われるのに、
 鑑賞後はビックマックが食べたくなる不思議な映画でした。



 あとね。
 前からおもってたんだけど、マクドナルドってじつは、高いんだよ。
[PR]
by y.k-ybf | 2006-06-10 11:57 | 映画 | Comments(1)

『機動戦士ZガンダムⅢ-星の鼓動は愛-』


機動戦士ZガンダムIII -星の鼓動は愛-
/ バンダイビジュアル
ISBN : B000ELGLD0



 Ⅰ、ⅡとやっておきながらⅢだけ飛ばすのも気持ちが悪いので、
 三部作の完結編、『機動戦士ZガンダムⅢ-星の鼓動は愛-』について。

 だいぶ時間が空いてしまいましたが、しっかり観てきましたよ。

 で、なのだが。
 なんでこんな時間が空いたかとゆーと、何を書けばいいのかまとまらなかったからで。
 おもしろかったんだけども、
 そーゆーことではなく、何か、が、足りないとゆーか、気付かなかったとゆーか。
 鑑賞後に雑誌等で読んだインタビューのほうが興味深かったし、
 的を射ておるので、そっちを参考にいたしました。

 まず、
 「全体的に三部作ではなく、二部作になってしまった。」とゆー、話し。
 つまり、ⅡとⅢが前後編の関係になってしまったことを指しておりまして、
 その通りやと、納得してしまいました。
 Ⅱが中途半端だったのは、すべてがⅢへの前フリだからであって、
 ただ、連作としての依存が強すぎて、独立作品としての魅力に問題が生じてしまったのだ。

 そんで、
 シャア・アズナブルとかつて呼ばれたクワトロ・バジーナ。

 彼は、醜態を曝しただけとか、ケーキを食べに来ただけだとか散々言われておりますが、
 テレビ版でのでっかい見せ場である『ダカールの演説』等をごっそりカットされとるわけで、致し方ないところ。
 周囲の状況に流されて、迷ってる暇もないぐらいの印象でしたが、
 この反動として『逆襲のシャア』へと繋がるのならば、確かに収まりは良いようにおもえる。

 しかしながらそーなると、
 やはり期待してしまうのは『ZZ』で。どーすんやろってところでございます。
 因みに『ZZ』は、『機動戦士Zガンダム』の続編にあたるテレビシリーズなのですが、
 ほとんど評価もされず、ゲーム化すら敬遠されることの多い、不遇の作品でございまして。
 宇宙世紀の次世代とゆーか、なかなか重要なテーマを扱っておるので、
 実際、作り直していただきたいものでございます。
 空白の期間も含めて。

 話を戻しますが、コレ。
 何も知らないヒトが、まあ、そんなヒトが観るともおもえませんが、
 観たとしても、理解するのは難しいのではないでしょうか。
 そもそも前作『機動戦士ガンダム』在っての、『機動戦士Zガンダム』であって、
 そこへ、「三つ巴の闘い」なんて説明もされますが、コレ、明らかに「四つ巴」なんです。
 説明すらめんどくさいぐらいに。
 更に、展開が宇宙に限定し、ズンズン進んでゆくので、
 完全にわたくしの理解力を越えておりました。
 もうちょいゆっくりと人物描写があっても良いかとおもいますが、
 そのあたりを犠牲にしたおかげで、全体の緊張感は保たれておりましたし、
 Ⅱを前編と考えるならば、これでよいのでしょう。
 たぶん。
 ラスト近くになると、主要な方々がバッタバッタと死んでゆくのですが、
 その印象は、不思議とテレビより強くなっておりました。
 全体としての死ではなく、個々の死として。
 そして話題にもなった誰も知らないラストは、結局、誰もが想像できるラストでしたが、
 精神世界な結果や結論に収めず、
 肉体的感覚、快感を忘れずにカミーユを「生還」させたのは、とても現在的であったとおもいます。

 「映画」として、
 『機動戦士ガンダム』を越えることはできなかったかもしれませんが、
 「映画版」とゆー存在位置としては、成功したのではないでしょうか。

 わたくしは、
 充分、楽しめました。
[PR]
by y.k-ybf | 2006-04-06 22:38 | 映画 | Comments(0)

『機動戦士ZガンダムⅡ-恋人たち-』

機動戦士ZガンダムII -恋人たち-
/ バンダイビジュアル
ISBN : B000ADD52M



 折角なので、ガンダムネタをもう一つ。

 『機動戦士ZガンダムⅡ-恋人たち-』

 (以下、少々濃い内容になりますので、
  詳しくない方は、、、以下、略。)

 フォウ・ムラサメとゆー、人気が高いとゆーか、
 作品の象徴的なキャラの声優が変わったとゆーので一悶着ございまして。

 鑑賞前から期待二割減となっておりましたが、
 個人的には新たに描かれたフォウはちょい丸顔で、
 はっきり言ってテレビ版とは別人に見えるので、
 別人なので、
 これはこれでいいかなと、おもいましたよ。
 で、
 内容云々ゆー前に、今回は新しい画と古い画の繋がりが、キツく感じられました。
 副題に「恋人たち」とあるように、、、この副題もどーかとゆー話はさておき、
 前作よりも人物関係にスポットが当たるわけで、
 さすがに誤魔化しきれなかった模様でございます。

 しつこいようですが、せめてフォウだけでも全カット描き直してほしかったです。
 別人が一作品の中で、同一人物を演じてるようで、、、。

 で、元々判りにくいとか、展開が多すぎるとか言われてるコレなんですが、
 二時間程度の映画に詰め込みすぎて完全に消化不良を起こしているし、
 かなり大幅なシーンのカットで、大事な部分まで削ってしまっている。
 つくづく厄介な作品で、新旧作画融合なんて厄介なことしてくれたなあとおもいます。よ。
 (でもカミーユとレコアさんの描写は、分かり易くなったのではないでしょうか。)

 Ζガンダムの扱いもなんかあっさりしておりましたが、ハマーン様の登場は見事にアレンジされておりました。
 次のⅢ、完結編はかなり変わるみたいでございますね。

 期待してもよろしいのでしょうか。
[PR]
by y.k-ybf | 2005-12-04 21:52 | 映画 | Comments(0)

『ヴィタール』

ヴィタール スタンダード・エディション
/ ハピネット・ピクチャーズ
ISBN : B0009IH0RE




 浅野忠信つながりで、もう一本。


 塚本晋也の純愛映画。

 驚いたのは、映像にストレスが少なかったこと。
 いつもの16ミリから35ミリに変えたそーですが、
 こんなのも撮れるんだとおもいつつ、
 はじめからこんなの撮ってるつもりだったのかなともおもいつつ、鑑賞いたしました。

 車の事故で「恋人」と「記憶」を同時に喪失してしまった男が、
 人体解剖を通じて「再生」してゆく。
 カリカリ、ガリガリ、
 バギ、ボギ、ガリッと、
 医学としての解剖シーンはどこか冷酷で迫力があったのだが、
 グロテスクな印象はなかった。
 それは「解剖」と、失ってしまった「モノ」への探求がシンクロしているからだ。
 彼の、分かり易くいってしまえばココロの闇みたいなモノは複雑で、
 恋人を忘れてしまっただけではなくて、
 愛していたことも、
 故意でなくてもあっても、結果的に殺してしまったことも忘れていた。
 記憶が断片的に甦っても、そこに「現実」と「夢」が混じり込んでゆく。
 ココロとは、何処にあるのか。
 記憶とは、何処にあるのか。
 彼は遺体を、
 それも献体となって現れた「恋人」の遺体を、
 一つ一つ、
 一枚一枚、一片一片まで解剖し、探しはじめる。
 結局は、
 まるで果てのない大地を掘り進めるような探索も、
 幻ともいえるモノであるかもしれないが、
 それまで止まっていたココロや記憶が、わずかながら脈を打つ。

 そして、
 抑えられていた哀しみが堰を切る、ラストは、ハッピーエンドであった。
 と、おもう。
[PR]
by y.k-ybf | 2005-11-12 11:43 | 映画 | Comments(0)

『茶の味』

茶の味 グッドテイスト・エディション
/ レントラックジャパン
ISBN : B0001X9D8Q



 似たような映画を続けてみてしまったので、オマケのつもりでアップします。

 似てるとゆーのは『下妻物語』のことで、
 もっと広げてみますと『リリイ・シュシュのすべて』とも通じるものがある。
 幼年期と青年期の間で撹拌される、ぼやけた欲求を描いた映画。

 しかしながらこの『茶の味』は説明が厄介な映画でして、
 先行していたイメージには、我修院達也の存在やCGの多用など、
 『下妻物語』と同じように外連味が溢れていたけど、使われ方は違っていた。
 (あくまで、地続きの非現実、扱い。)
 て、
 ゆーか、そーゆー映画でもなかった。
 そーゆーってのは、どーゆーのかとゆーと、
 サイケデリックとゆーか、
 トリップっぽいかとおもっていたら、青春ドラマで、
 甘酸っぱいかとおもったら、癒し系の雰囲気が充満して、と。

 総じて、コレ、癒し系になるんだろうけど、
 ほんのちょっとズれたら怖い映画に、
 またほんのちょっとズれたらただのコメディ映画になってしまう危うさがあって。
 中途半端とゆーほどでもないけど、
 2時間以上もコレが続くんで、なかなかのアレなんですよ。

 要するに、「日本の映画」を、狙って作ったような感じ。
 正直、好きにはなれませんでした。

 あ、
 パラパラスケッチのシーンは、とても良かったです。
 あと土屋アンナが、反則気味にかわいかったです。

 以上です。
[PR]
by y.k-ybf | 2005-11-12 10:32 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


by y.k-ybf
プロフィールを見る
画像一覧