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その90。『ヒューゴの不思議な発明』

ヒューゴの不思議な発明 [Blu-ray]



 TOHO系の3D吹き替えで、観てきやした。
 マーティン・スコセッシの初3D映画。

 当日、わたくしはメガネをかけておりまして、
 またメガネonメガネかとおもっていたら、
 メガネにレンズだけを掛けるタイプもあるとゆーので、
 試しにそっちにしてみたら、これがなかなか快適でしたよ。

 んで、映画のほうはですね、
 1930年代初期のパリ、それもほぼ駅構内が舞台でしてね、
 そこからさらに映画黎明期とゆーか発祥まで遡る、映画愛がテーマの、映画でしたよ。
 と、
 すこし熱量の低い言い方になってしまうのは、
 どちらかと云えばファミリー向けなのですよ、コレ。
 そもそも原作が児童文学で、そーゆー意味では、忠実に映画化されているのだろー。
 むしろ3Dの分、原作を越えているのかも。
 実際のサイレント映画の映像も使われているし。
 んで、
 素晴らしかったのは、やはり圧倒的な映像美で。
 幻想的なシーンだけではなく、
 蒸気や機械の歯車、街並みと云ったリアリティまでも3Dで表現されており、
 これが美しく、迫力があり、じつにおもしろかったですよ。
 それこそ、飛び出す絵本の世界へ入り込んだよーな気持ちになりました。
 3Dとしては、今まででいちばん良かったんじゃないかな。
 確かなのは、
 3Dで、尚且つ映画館で観ないとダメな映画だとゆーことです、と、おもいますよ。


 と、ゆーところで、
 個人的には、ちょっと長すぎたなぁ。
 ストーリー自体はシンプルとゆーか簡素で、
 少年の思い出と、老人の記憶が繋がり、再生してゆく、感動的な話ではあるんだけど、
 古典的でもあって、複雑さも重さもなく、
 どこから物語が動くのか、逆に分かりにくかったです。
 や、それが悪いとゆーわけではないんだけどね。
 ただ、
 あ、これで終わっちゃうのか、とかおもったし。
 
 とか、なんですが、
 もっと映画史に頼る回顧的なのものでも、よかったかなー、
 などと言いつつ、
 やはり映像が素晴らしいので、映画館で観てほしいものでございます。
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by y.k-ybf | 2012-03-10 22:41 | 映画 | Comments(0)

その89。『座頭市 THE LAST』

座頭市 THE LAST 豪華版(2枚組) [DVD]

東宝



 地雷だと
 分かっていても
 踏んでいる


 香取慎吾が主演の、最後の座頭市映画、『座頭市 THE LAST』。
 座頭市とゆー厄介な題材と、年々演技が粗くなるシンゴーが組合わされれば、
 それは凄まじいことになるだろーと素人でも予測できそーな、コレ。
 しかし、
 意外と云ったら阪本順治監督には失礼なのだが、これが悪くはなかった。
 時代劇としてよく仕上がっているし、
 仲代達矢のヤクザの親玉は、不気味な恐ろしさがあった。
 悪役側の役者さんもクセのあるいい感じでした。
 岩城滉一の情けない親分も、これはコレでアリかなと。
 ただ、
 シナリオはちょっと問題がありまして、演出もそこをまったく補えておりませんでした。

 しつこく説明されても困るけど、掘り下げ描写も浅いので、
 何でそーなったのか、オマエ誰なんだって疑問がつねに湧いてくる。
 市の、生まれ故郷が廃村になってたとか、
 重要な役割の昔馴染みとの再会とかが、あまりにあっさり描かれるので、
 「あれ? 週1ぐらいには帰って来てたのかな」と、おもってしまう。
 全体的にキャラ立ちも甘いので、とにかく名前と顔と役割がはっきりしなくて混乱する。
 もっと極端になると、映さないんだな、この監督さん。
 映さないとゆーか、
 実際、本当に役者が消えちゃうシーンもあって、ビックリしましたよ。
 んで、
 ラストの、市をランニング刺殺する奴。
 オマエ、誰や!? と。

 しかしまあ、どちらかとゆーと脚本家にも責任はあって。
 伏線がありそーだったり、意味ありゲだったり。
 そんなんばかり散りばめられているのに、
 結局、たいして広がらないし、回収もしない。
 市の妻役の石原さとみなんか、オープニングのタイトルが出る前に出番終わっちゃうし。
 しかもこの映画、133分もあるの。
 二時間以上。こんな状態で何がそんな詰まっていたのかと。
 不思議なので、おもわず計三回も観てしまったよ。

 んがだ、
 それでもまだこの映画の元凶の前では、キュートなミステイクと、笑って許せるレベル。
 この世界観が崩れることはない。
 元凶とは、
 即ち、主演の香取慎吾である。
 完全なる映画破壊者として、降臨されておられる。

 予め云っておきますと、
 シンゴーのことは嫌いではないし、
 役者としても、
 こち亀や西遊記やハットリくんや慎吾ママやらは論外で、当たり外れも多いが、
 悪い印象はなかった。
 確かに。
 確かに、過去の座頭市のイメージを重ねるべきではないとおもう。
 彼は勝新ではないし、タケシでもないし、綾瀬はるかでもない。
 設定も変更されているよーだし、
 やはり若く見えるし、神懸かりな強さってわけでもなさそうだ。
 だけどな、と。
 そこまで分かっていながらも、
 やはりこれは座頭市の映画で、誰が演じよーと、そこにいるのは座頭市でなくてはならない。
 それでも別物とゆーならば、看板を代えるべきだったのでは、ないかなぁ…。
 もう、ね。
 映画始まってすぐにシンゴーの座頭市が出てくるんだけど、ビジュアルが酷い。醜い。
 手足は長いわ、童顔だわ、
 お肌ツルツルだわ、体はデカいわ、小綺麗だわ、声が甲高いわ。
 若々しいとゆーより、幼いし、なのにエネルギッシュさが無い。
 動作も素早いわけではないし、殺陣が決まってるわけでもない。
 そもそも刀の扱いが雑で、抜きがヘタなら、収めるときもモタモタモタモタやっている。
 「本当は見えているんじゃねえか」なんて台詞があるが、冗談に聞こえなかったわ。
 何から何まで座頭市に当てはまらない。
 当てはまらないのなら、当てはまらない座頭市を演じればいいのに、
 過去の座頭市を意識したよーな演技をしている。

 そんでこれはシンゴーだけのせいではないけど、血が出ない。
 斬っても斬っても血が出ない。
 腕を切り落としても出ない。喉を斬ってもちょろっとしか出ない。
 白い敷物の上だろーと、色が映えそうな雪だろーと。
 血が出ないことが悪いわけではない、
 それも演出の一つである。
 しかし、血は出ず、殺陣もゆるいと、迫力がない。
 迫力がないと痛みが伝わりにくいし、命の重みもぼやけてしまう。
 単純に、斬られたのかも、死んだのかも分からなかったりするし。
 これが「水戸黄門」などTVドラマの時代劇なら気にもならないだろーが、
 これは「座頭市」であり、
 何よりクライマックスは、座頭市の死なのだ。
 ならば、血を出せとは云わないが、もっと考慮が必要だったんじゃないかなぁ。
 冒頭の、死別する妻とのエピソードとも共通してるんだけど、
 なんとも口当たりだけがよく、薄い。
 薄い、イメージビデオみたいな、映画でしたわ。

 二時間以上の。
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by y.k-ybf | 2012-03-02 10:32 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


by y.k-ybf
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