映画のまとめ 『反撥』、とか。三本。
2013年 07月 06日
この女性(処女)が何を患っているのか、
具体的な指摘はないが、ざっくりと、鬱病のモラトリアム、なのかなと。
或いは、何も患っていないのかもな。
姉、姉の不倫相手の男、
彼氏気取りの男、仕事の上司、同僚、、、誰も彼女の異変には気付かない。
大丈夫かと声を掛けても、
結局、自分の判断を押し付けるだけで、誰も彼女を知ろうとはしない。
彼女は自分のなかに不安を詰め込み過ぎて、
幻覚を見るようになり、遂には現実との境を失ってしまう。
部屋に閉じこもり、わずかな物音に怯え、妄想が渦巻いて溢れる感覚。
わたくしも子供のころだが、覚えがある。
昔、住んでいた家は、ろくな鍵も付いていない平屋で、
夜、電気を消して、布団に入っていると、
すきま風に戸は揺れて、振動に床は軋み、
そのたびに泥棒でも入ってきたんじゃないかと、恐ろしくて眠れなかったものだ。
ありもしない侵入者の影を見つけたことさえある。
この恐怖は未だ記憶に残っており、『反撥』が描いている幻覚は、まさにその再現のよーにおもえた。
さらに女性心理からの異性と性への恐怖(と、好奇心)が織り込まれており、
徹底的に主人公の女性を追い詰める。
監督は、ロマン・ポランスキー。
サディスティックのプロみたいな追い込みは、見事でございます。
ラスト、投げっぱなしてるよーにもおもえるのだが、
女性の眼球がチラッと動くのは、意思はあるよって、ことなのかなー…?
おそろしい。
出会い系で呼び出された女の子が、
男に連れられ、監禁されて…とゆーサスペンスかとおもったら、逆だった。そんなお話。
男性が観ると、下半身がキューーーッとなります。
しかし、この女の子がエキセントリック過ぎるとゆーか、
ある年代特有の気持ち悪さがムンムンしてて、なかなか話が頭に入ってこない。
狂人が思い詰めた言葉を吐いてるよーにしかおもえなくて。
密室サスペンスとして、たのしめました。
90年代後半ぐらいの映画かな?
とおもったら、2009年に公開された、日本未公開の映画。
トミー・リー・ジョーンズ主演の、
ハードボイルドモノな、殺人事件を追うストーリーなんだけど、なんか、ヘン。
全部がギコチないとゆー、90年代臭く感じたのもそのへんで、
古くはないけど新しさもない、
スタイルだけは残ってるけど、ストーリーは捻り過ぎたのか、シンプルなのに分かり難くなっている。
南軍の将軍の霊を見た、
とか言い始めたときは、どーなっちゃうんだろとおもったが、
意外にストレートな展開になるし、オカルトチックな部分も消えないし、
変わった映画だなーと、おもいましたよ。
なんだ、この感想w