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映画のまとめ 『ヴァンパイア』、とか。三本。


ヴァンパイア [DVD]

ケヴィン・ゼガーズ,アデレイド・クレメンス,蒼井優,ケイシャ・キャッスル=ヒューズ,アマンダ・プラマー/ポニーキャニオン

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 岩井俊二が、外国で撮影し、キャストも外人、セリフも外国語とゆー、そんな映画。
 要すると、邦画と洋画を同列にしてみた、とも云えるのだが、これがねぇ…。

 昔、まだテレビドラマを作ってた頃の岩井俊二は、斬新で衝撃だった。
 シャープさと幻想が混在している映像と、
 先が読めず、甘くないシナリオ、新鮮で瑞々しい演出に刺激され、かなり熱心に追い掛けたものだった。
 きっと新しい世代の映像作家として、シーンを牽引する存在になるだろーと。
 それがいつの間にやら、
 ま、あくまでわたくしの主観ですけど、
 岩井俊二(笑)みたいな、
 失笑の対象になってしまったのは、何故だろう? いつからだろう?
 その答えは、皆さんのココロのなかにあるのかもしれません…。

 つーね、
 岩井俊二の「洋画」なんだけど、
 これが、やっぱりこーしてみると「邦画」なんだな。
 悪いともダサいともおもわないけど、
 材料を海外で揃えたとしても、「邦画」以上にはならなかった。
 その違いについて、言葉で説明できるほどの教養も知識もわたくしにはないのだが、
 表面とゆーか視覚的な分かり易いトコを挙げるならば、陰影がないんだな。全部に。
 全部、平面に撮ってしまう。
 それと人物を画面中央に置き、埋めるんだな、邦画って。
 この「画」が決まっているってのは厄介で、
 抽象的な意味でもあるんだけど、撮影や展開、ストーリーにも影響を及ぼしたり、するんじゃないのかな。
 マンガやアニメでもいいけど、先の展開が読める「シーン」ってのがあるでしょ?
 誰かが助けにくるとか。
 「シーン」と「画」には、そんな関係性があるとおもふのだ。
 勿論、洋画が上とかそんな話ではなく、
 邦画の因習とも云える部分を、
 あの岩井俊二すら持ち合わせていたのか、ってことを、確認できただけでも、
 よい参考になったかな、と。

 なので、映画はいつもの感じっす。お疲れさまっす。


ムーンライズ・キングダム [DVD]

ブルース・ウィリス,エドワード・ノートン,ビル・マーレイ,フランシス・マクドーマンド,ティルダ・スウィントン/Happinet(SB)(D)

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 これわ、可愛らしい映画でした。
 ミニチュアの世界を覗き込んだよーな楽しさと、甘い多幸感がミチミチしておりました。
 と、同時に、
 小石や壁紙の見えない裏側には、狂気がビッシリ潜んでるよーな、恐ろしさもある。
 画が、キューブリックみたいでね。

 工夫を凝らしたエンドロールも素晴らしかったし、16ミリで撮影した風景も、
 ナチュラルな効果が美しい。
 児童文学みたいな話なんだけど、子供向けとゆーわけでもなく、
 その素朴さを巧く研磨しておるとおもいます。


トゥルー・グリット ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

ジェフ・ブリッジス,マット・デイモン,ヘイリー・スタインフェルド,ジョシュ・ブローリン,バリー・ペッパー/パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン

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 コーエン兄弟よる、西部劇のリメイク。
 しかしそこはコーエン兄弟、単純な西部劇をやるわけがなく、
 オーソドックスな物語に、テーマをちゃんと忍び込ませている。

 親の仇を追い、自ら危険な地へ向かった少女が、最後に見たものは、何か。

 このやり方がとてもスマートで、巧い。
 作品によっては、巧妙過ぎてイラっとくるんだけど、これは分かり易くて、ほっとしましたよ。


by y.k-ybf | 2014-03-24 23:12 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


by yuki-yo