映画のまとめ 『殺人者はライフルを持っている!』、とか。四本。
2014年 06月 12日
ロジャー・コーマンが製作に関わる、ピーター・ボグダノヴィッチ監督のデビュー作。
その愉快な製作過程はあちこちで説明されてるので、省略。
時代遅れになったと、引退を決意したベテラン俳優と、
新たな時代に生まれた、理解不能な異常犯罪者。
「恐怖」が共通のキーワードとなる二つの軸が、次第に近付き、一つに交わってゆく。
ま、言い過ぎだけど、
コーエン兄弟の『ノーカントリー』とも通じるテーマでは、あるのかな?
時代の変節とゆー、恐怖が。
無差別の大量殺人が始まる過程は、じつに静かで、不気味なシーンだ。
ドライブ・イン・シアターでの惨劇などは、
効果技術の稚拙さが悔やまれる、恐るべきシーンとなった。
ラストショットの、
広大な敷地に、たった一台だけ残された犯人の車と、ゆっくりと近づく暗雲。
あまり多くを語らない作品だが、不安な暗示が隠されている。
なんか有名な役者さんが出てるらしいが、
監督の名前すら調べるのが面倒なほど、イマイチな映画であった。
ロマンスとコメディと、車を混ぜ合わせた、そんなアレ。
作品を例えるのすら面倒だ。
ともかく、ユーモアのピントがズレてるってのが致命的で、笑いドコロが悉く笑えない。
証人保護で付いてるオッサンなんて、只のサイコパスにしか見えなかったよ。
唯一の目玉は車、カーチェイスなんだけど、
これもまた中途半端でねぇ、、、
最後にレース用のバギーみたいなスゴい車が出てきたから、
お、これでカーチェイスするのか! って期待したら、誰も追って来ねえの。
その上、「この車じゃ高速走れないから」とか言いやがって、アホか!
何の為の映画だ!
走れないから、走るのが映画だろ!!
バ! カ! か!!
とゆー、楽しい映画なので、皆さんご覧ください。
エロスシーン(エロスィーン)が少なかったので、普通の邦画扱いになるのかな。
人生がズンドコ堕ちまくる、それがオチ期(オチキ)。
ファンも増えて、単独ライブも決まった、女性二人組のストリート・ミュージシャン。
芸能事務所に勤める、スカウト兼タレントマネージャーの軽薄な男。
そこに突然訪れる、オチキ。
二つのストーリーが、やがて一つへ重なってゆく、オムニバス連作。
とにかくですね、
登場する人物が、ほぼ全員イタい。
イタいニンゲンが、イタいコトして、ずぶずぶとオチてゆく。
最たるモノは、この二人組の歌なんだけど、
おそらく、やる気もなく作って、やる気もなく唄っているので、マジモンでヒドい。
作品の設定上で「ヒドい」を超えての、ヒドさ。
メロディーと歌詞の長さが合ってないとか、逆によく唄えたなってぐらいだ。
この作品全体に蔓延しているイタさは、
渋谷直角のコミック、
「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」を思い起こさせる。
んが、
映画のラスト、そこだけはコミックを超える衝撃のラストシーンだった。
あれほどヒドく、バカらしい結末はなかなか出会えないだろう。
・・・観ても、何の自慢にもならないが。
(※どんなラストか、気になったら負けです。)
フランスの、サスペンス・アクション、か。
こーいくつも映画を観てくると、だんだんジャンルの境目が曖昧になってくる。
更に英語圏以外の作品となると、
笑うところなのか悲しむところなのか、微妙な場合もあったりして、説明に戸惑う。
とゆー、只の愚痴。
さて、『プレイ-獲物-』。
詰まらないタイトルだが、中身は悪くない。
出所間近の男が、家族に危険が迫ることを知り、脱獄。
家族の元へ向かうのだが…。
そこへ過去の事件を追う女刑事、娘を攫う連続殺人犯と、三つ巴の様相で展開してゆく。
分かり易く、似てる作品は…と考えてみたら、
ハリソン・フォード主演の『逃亡者』が浮かんだけど、いかん、けっこーそのまんまだわ。
スケールや仕掛けはシンプルになってるけど、
ま、それぐらいよく出来てる、と。
主人公がね、ちょっとハゲかけのオッサンで、
全力で走る姿なんか痛々しさもあるんだけど、
こーゆーオッサンをキャスティングしてアクション映画を作れるって、いいなと、おもったよ。