新しい情報が解禁されるたびに、嫌な予感が募っていた実写版『ルパン三世』を、観てきた。
とても「ルパン」らしい、『ルパン三世』でした。そのラインは、越えている。
コスプレ大会、
なんて悪い言い様もできるだろーが、
や、ルパン役の小栗旬含め、みんなガンバってたよ。
玉山鉄二の次元も、黒木メイサの不二子も、悪くなかった。
不二子は、もっとセクシーシーンが欲しかったけどな。
いちばんヤバいと感じてた五ェ門役の綾野剛でさえ、
しばらく観てたら、まあ、いいかなと、おもえたから。
只、
浅野忠信が演じた銭形は、ちょっと違和感あったかな?
ダミ声はさておき、
一々名乗りが、「インターポールの銭形幸一だ」ってフルネームだとか、
銭形の方からルパンに取引を持ち掛けるとか。
姑息な取引をしない頑固な男だからルパンにも信用されていた、ってゆーイメージだったんだけどな、銭形って。
ま、そんな「ルパン三世」なんだけど、面白いか楽しめるかはまた別の話でね、
そもそも、
「ルパン三世」ってそんな面白かったっけ? ってことなんですよ。
あくまでアニメシリーズの話なんだけど、
ここ数年、毎年一本のペースで作られる新作スペシャルで、傑作と呼ばれるモノって何本あった?
「カリオストロ」や「マモー」を越える作品は?
だから、
荒唐無稽で、破綻してて、稚拙で魅力のないストーリーを、
「こんなのはルパンじゃない!」と批判する意見には賛同できない。
だって、それがいつもの「ルパン」だろ? と。
なので、
この映画を「ルパン三世」として否定などしない。
繰り返すが、そのラインは越えているとおもっている。
それを踏まえて続けるが、
北村龍平って、こんなアクション下手だったっけ?
そっちの方がショックだったわ。
一連のシーンでカットがカチャカチャ切り替わるし、
カメラも揺れまくるから、
アクションの動きが把握出来ないし、結果、アクションの凄さがイマイチ実感できない。
代役をかなり使ってるから、だろーけど、
マイケル・ベイじゃないんだから、もちっと上手くできないもんか。
(比べるコトではないが、『るろうに剣心』のアクションとは、まったく違うレベルのモノだ。)
それと無駄なシーン、邪魔な会話、不要なキャラが、多すぎ。テンポが悪い。
この内容で133分って、そりゃ長くなるわ。
北村龍平、大丈夫かなって、心配になったわ。
で、まー、
いくらフィアットだからって、あんなピカピカのダサい車にルパン乗せるなよ、とか、
そこは次元の銃弾斬れよ、五ェ門、とか、
結局、正面から殴り込むんだ? とか、
一緒に金庫に入れば良くね? とか、
気になるトコロはたくさんあるけども、
それも「ルパン」だとおもえば、まあ、いいや、と。
いつもの「ルパン三世」を楽しめる方には、
いつもの「ルパン三世」ですよと、オススメしますよ。