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実写版『進撃の巨人』後編、観たよ。


【映画パンフレット】進撃の巨人 ATTACK ON TITAN PART2

東宝

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 9月28日、やっと実写版「進撃の巨人」後編を観てきたよ。
 夕方の大型スクリーン(ウルティラ)での回だったのに、
 お客さんが10人もいない貸切状態で、すげー寂しかったよ!

 後編公開から丁度十日目、
 出来る限り情報は遮断してきたが、漏れ伝わってくる感想と評判を受け流しつつ、
 「たまふる」の宇多丸評だけはしっかり聞いてしまいましたが、
 前編と比べると世間の反応が妙に冷ややかで、炎上すら起きないとはいよいよヤベーのか、と、
 身構えつつ期待しつつ、鑑賞に挑んだわけですが。。。

 これが、おもしろかったんですよ。
 意外にも。

 誤解のないよーに断っておくが、
 前編で悪かった点はまったく改善されておらず、クサくてダサい演技と演出はそのままで、
 ベラベラ説明してくれても要領を得ず、バカがバカなこと喋くりあってんな、と、
 テンションも上がらず、冷静なままに。
 しかし。
 映画独自のストーリーや結末へ向かう展開は、
 原作をなぞった前編にはなかったし、足りなかった部分だと気がついた。
 前後編に分けたことにはいまでも反対だけど、
 原作を再現すると共に裏切らなくてはならないとゆー、
 面倒臭い役割を押し付けるには、前編は必要悪だったのではないか、と。

 立体起動のアクションも、
 相変わらず、
 ドコとドコが繋がって動いてるのか理屈が判らないままでしたが、
 後編の方が巧く使ってた気はする。
 巨人同士のバトルも、フィニッシュ以外は悪くなかったし。
 (あそこは、
  あれわっ! と気付いた表情とカットを一瞬だけ入れてフィニッシュ、にすれば、
  まだマシだったのにね。テンポが最悪。)

 左門豊作みたいなデブくんの行動と末路には驚かされましたが、
 こーゆー場面こそ知恵と工夫が活かされる時で、
 まさにあんな力業じゃなく、映画ならではのことが出来たんじゃないかな。
 立体起動をニンゲンに向けて撃つ、とかさ。

 例の白い部屋も、アンティークなジュークボックスが置いてあって、
 「エンド・オブ・ザ・ワールド」が流れる異空間な感覚は悪くなかったけど、
 インパクトとしてはあまり強くなかったのが、残念。
 目覚めて、拘束。
 目覚めて、白い部屋。と、続いたからね。
 んで、
 単純に、部屋が狭い。お洒落なカラオケルームみたい。
 壁とか、もっと白く輝かせてほしかった。
 appleのリモコンは、論外として。

 予告を観た時は愕然とさせられた今回の石原さとみは、
 すっかり狂人キャラに仕上がってて、やはりステキでした。
 まるで存在しないかのよーに、ガン無視されてたけど。

 三浦春馬については、、、特にないです。


 とゆーよーに、
 ハードルを目一杯下げて観ると、
 そこまで悪いわけではないし、必死になって叩かないといけない作品でもないと、おもふよ。
 前回に比べてストレスが少なく感じたのは、
 こーゆー作品だと判っていたのと、後編にはストーリーの太い流れがあったからだと。
 考えてみれば、前編はエピソードの継ぎ接ぎでしかなかったな、と。

 未だに、
 「原作とは違う!」って怒ってるヒトもいるけど、
 うん、原作とは違うから。
 早くアタマを切り替えてくださいな。


 それと、この映画で一つ、判ったこともあって。
 町山智浩さんが脚本に加わり、製作の過程を伝えてくれたことで、
 「考えたモノ」、
 「作ったモノ」、
 「出来上がったモノ」が、
 微妙に改変されてゆく、邦画のカラクリを知ることができた。
 そこを実証しただけでも、
 この映画には意義はあったんじゃないかと、強引に〆たいとおもふ。


 (映画を観た後は、
  是非とも映画秘宝11月号の、町山×柳下対談をセットでご覧ください。)



by y.k-ybf | 2015-10-02 20:43 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


by yuki-yo