『NINJA THE MONSTER』 時折やる最後まで全部云うパターンのヤツ。
2017年 06月 08日
かなりの強敵だった。
わずか九十分にも満たない作品ながら、最後まで辿り着くのに五日は掛かった。
只々、面白くない。
限りなくゼロ点に近い。
時代は江戸時代。
幕府により「忍者禁止令」が発令され、忍者は根絶された。
姫を連れた一行が江戸へ向かう為、峠を越えよーとしていた。。。
主演のディーン・フジオカは、
その姿は忍者とゆーよりマタギであるが、禁止令の影響であろう。
危険を察知したり、
活躍はすれど忍者らしい特性はなく、
一行は早々にモンスターに襲われて、
姫と、いちばんキャラが立つお付きの侍と、ニンジャくんだけが生き残ります。
他は全員モンスターに食べられました。
いっぱいヒトがいると面倒だし、お金も掛かるからね!
三人は仲良くケンカしながら、ずんずん峠を進んで行きます。
江戸に辿り着かないと、藩は取り潰しになるのです。
姫には使命と覚悟があるのです!
とか云ってる内に、
ニンジャくんが苦しまないよーにトドメを刺すと、
「オメーが殺したんか!?」と姫は誤解しますが、
「違うよ、全然違うよ」と云われて、信じる&淡い恋心が芽生えます。
コレが吊り橋効果とゆーモノでしょうか。
以後、
延々と続く竹林ばかりの峠を抜けると、
一見、大人三人ぐらいは乗れそーな舟でしたが、
ニンジャくんが頑なに、
侍は逆上して、気が触れてしまいます。
命からがらモンスターから逃げて、
姫とニンジャくんは、
もうすぐ江戸の関所近く。
やっと、
やっとこの
そしたら突然、姫が駄々をこね、
「藩なんかどーでもいいし、江戸も行きたくねーし」と、本音をポロリ。
(繰り返しますが、亡くなった侍や家臣のコトは一切思い出しません。)
ハイ、ココ!
と、絶妙なタイミングで現れるモンスター。
襲われ、追い込まれる二人。
何故かニンジャくんは戦わず、モンスターと見つめ合います。
「(邪魔だから)姫は一人で逃げろ!」
護身用の短刀でモンスターに斬り掛かると、見事命中。
ビックリしたモンスターは、その僅か一刀で退散。
ついでに浅間山も噴火して、他のモンスターも退散してしまいます。
「アイツらの気持ちは判る。忍者のオレも、アイツらも、この国には不要な存在だからな…」
見つめ合い、何かを通じ合ったニンジャくんは知った風な口を利きますが、
たぶんモンスターが逃げたのは、身の危険を感じたから。
何十人ものお侍さん含めたニンゲンをペロリとしてきたモンスターが、たった一撃で退散する。
姫が振り返ると、既にニンジャくんの姿はありませんでした。
ヤベエ女だと思ったんでしょうね。
その後、姫は老中の側室となり、藩は無事でした。
モンスターの一件は浅間山の噴火と絡めて、「天明の大飢饉」として誤魔化したそーです。幕府が。
なんだその中学生が歴史の教科書をかじって作ったよーなオチわ!!
松竹が海外向けブランドとして製作したらしいんだけど、
たぶん、ウソだと思う。
こんな冷蔵庫の残り物で作った炒め物のよーな作品を、どこの「海外」へ
ニンジャくんは優秀なマタギだったので、残念なニンジャ描写には納得できても、
酷かったのは、モンスター。
透明な液体状のモノが空中で固まり、モンスターになるわけだが、
このデザインとゆーかアイデアは、ジェームズ・キャメロンの『アビス』(89)に似ている。
そこはさて置いても、
正体も目的も、理由も意味も判らず、
ニンゲンに襲い掛かるシーンも無いとゆーのは、あまりにお粗末ではないか。
タイトルの真の意味、
ニンジャとモンスターの共感には、驚きましたけどね。悪い意味で。