映画のまとめ 『フォービドゥン/呪縛館』、とか。六本。



 決して面白いホラーではないけど、珍しいアプローチで語られる、ハウス系ホラー。

 ある事情で都会から郊外の古い館へ引っ越してきた、パパママ息子の三人家族。
 しかしこの古ぼけて不気味な館には秘密があった…。

 とゆー粗筋は、
 ホラー好きなら何十回と目にしたモノだろーし、
 怪しく深い森、
 奇妙な町の住人、
 館に隠された陰惨な事件、
 謎の老婆と、
 見慣れたタグがバンバン張り付いてくる。
 しかもストーリーの軸が「家族」とくれば、ああ、そーゆー感じね、と。
 そのパターンね、と。
 何となく展開を予想してしまうけど、それが全部裏切られました。

 凄く…もなくて、
 画期的…でもないんだけど、
 あまり観たこともない結末を向かえます。

 ここから全力ネタバレになりますが、
 まず、
 心霊を体感するのがママ一人だけで、あとは息子がチラッと見掛ける程度。
 パパはまるで気付いてないばかりか、ママの精神的衰弱を疑い始める。
 とゆーのも、
 まだ生まれたばかりの娘を不慮の事故で亡くしており、そのショックを癒すための引っ越しでもあって、
 癒えぬトラウマに苦しんでいると、パパは判断しているのです。

 ここで巧みに重なるのが、古い館の秘密。
 立派な館には鉄の扉で閉ざされた、所謂座敷牢のよーな部屋が隠されており、
 「世間に見せたくない形の子」はここに幽閉されておりました。
 その子(娘)はこの部屋で実父の手により殺害され、迷える魂は部屋ごと隠蔽されてしまう。
 それを見付けて暴くのが越してきたママで、
 隠された部屋の扉を開け、(意図せずも)魂を解放した後、
 過去のトラウマ(娘の死)から逃げてばかりじゃダメだと、再び都会へ戻るシーンで物語は幕を閉じます。
 ママも、トラウマからの解放へ向かうわけですね。
 (殺された娘とは、父親との未練ある別離とゆー共通点もある)

 この物語の何が珍しいかってーと、
 ママの視点以外では、(ママが半狂乱になったのを除けば)ほぼフツーの日常であるのと、
 心霊に関する対応が皆無なまま、
 意地悪な言い方をすると野放しなままとゆートコ。
 (謎の老婆(霊能力持ち)は電話一本掛けるだけで、繋がらぬまま終わります)
 この大胆な作風は、
 ある意味、ホラー版『壊れゆく女』とも云えるのではないだろーか。

 そー考えると、やはり斬新なのかも、だ。


 分かり難くはない。
 寧ろ全部説明してくれるので分かり易いぐらいだ。
 只、
 回りくどいのは確かで、
 時間を遡る形で麻薬王「サンダウン」への復讐のプロセスが描かれるのだけど、
 凝った作りの割にカタルシスが微妙とゆーか、
 順序通りに描いても差ほど変わらないんじゃないの?
 と感じられてしまうのが、残念。

 復讐する相手もね、そっちじゃないよーな気もするし。

 秘密が明かされるラストで、
 んんんんん? ってなる感覚は、じわじわ楽しい。

 『メメント』の影響とゆーより、
 単純にタランティーノ・フォロワーな気もします。


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クリス・ヘムズワース,ワン・リーホン,タン・ウェイ,ヴィオラ・デイヴィス/NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン

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 ハッカーを捕まえるにはより強いハッカーを!
 とゆーハッカー映画の主演が、クリス・ヘムズワース。
 あの風貌で、天才ハッカー役でございます。

 冒頭、
 中国の原発がハッカーの標的にされ、メルトダウンの危機に。
 日本人的にはじつに複雑な案件ですが、
 だいぶマシな描写になっているのは、マンの巧みさでしょうか。

 あ、
 監督はマイケル・マンです。

 アジアを舞台に、
 マン監督らしいハードなガン・アクション、硬派な映像美が、あるにはあるんですが、
 切迫した状況のわりに淡泊とゆーか、だるだるーっと進行するのだな。

 脚本の問題もあるだろーけど、クリスが醸し出す主人公補正感が半端なく。
 も、
 最初っから何か企んでるんだろな、と思わせてしまうし、
 どーせ死なないんだろな、と安心してしまう。(加えての、ハッカーの万能感である)
 これは監督も予想外だったのか、やる気がなかっただけなのか。
 本来はシーンを詰めればいいトコなのに、
 ムダにしか感じられない情緒な描写が鬼盛りでございます。
 (電話待ちの僅かなシーンでも、女を抱いたりするからな。
  それはリアルだけど要らんやろ)

 リアルとゆーキーワードで観ると、
 片付ける為に片付けられた仲間の死など、いろいろ楽しめる映画ではありますが、
 犠牲になってる部分も多々あり、間延びしてるよーに感じられる。


ドント・ハングアップ [DVD]

ジャック・ベネット・アンダーソン,ギャレット・クレイトン,シエンナ・ギロリー,ベラ・デイン,ロバート・グッドマン/アメイジングD.C.

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 タイトルは、「電話を切るな」とゆー意味なのですね。

 イタズラ大好きナノサイズな脳ミソの若者らが、手痛いしっぺ返しを食らう、
 ざまあなシチュエーション・ホラー。
 電話やPCを使った、得体の知れない者に監視される恐怖はシンプルに恐ろしい。
 日常が一本の電話でガラッと変化する演出も良く、とてもよくまとまっておりました。
 自宅から逃げられなくするため、削られたであろう要素も惜しいぐらい。

 冷徹な真犯人の容赦の無さも、今では少し懐かしく感じました。
 そんな結末も、良し。


Nerve [DVD] [Import]

Lions Gate

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 『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』、です。

 SNSによって世界中へ拡散し、若者を中心に大流行した危険なゲーム「ナーヴ」。
 数多くの死傷者を出しているにも関わらず、
 熱狂は覚めないばかりか、「勇敢な殉教者」としてその犠牲は語り継がれていた。
 「ナーヴ」は旧世代への反抗であり、新しき規律になると信じられている。
 兄を「ナーヴ」で亡くしたヴィーはゲームを憎み、避けるように暮らしてきたが、
 親友が参加すると知らされ…。

 みたいなストーリーではなく、
 もちっと軽快で、恋愛要素も絡んでおります。
 スリラーかな?

 ミッションがポンポンっと立て続けに起こる前半はテンポ良く、惹き付けられる展開だったけど、
 意外とね、
 意外とヒドいコトが起きないとゆーか、
 後半からの、都合良く事態が収束する感じが勿体無かったです。
 ドロドロせず、じつはみんないい子だったりしてね。
 あのビッチなヤラしい子まで。

 本作でもまたハッカーが大活躍しますが、万能キャラ過ぎるって。
 ハッカー。



 とても過激で下劣なコメディと見せ掛けて、
 ハッピーなエンディングにまとめる展開は古典とゆーか、保守的にも感じられた。
 悪人もそこまで悪く描かれないし、バカはバカなりに頑張ってるし。

 主演がジェイソン・ベイトマンで、
 あそーか、
 『モンスター上司』っぽいな、と。


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by y.k-ybf | 2018-01-05 22:51 | 映画 | Comments(0)

むしろ、レコード・プレイヤー、の、ようなもの。


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