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[ 2015-11 -01 22:24 ]
2015年 11月 01日 ( 1 )
駄作に学ぶ。『キラー・トーナメント』。
2015年 11月 01日
スウェーデン産のアクション映画。
街の悪玉が、
不要となった殺し屋や便利屋たちを一掃するため、
じゃ、
残った凄腕の殺し屋わ?
この単純なストーリーを、観ながら理解出来ませんでした。
恐ろしいほど語り口が下手なので。
何かそれっぽいコトを言ってる気はしたけど、
ストーリーと巧く結べてもいないから、キャラが勝手に動いてるよーにおもえるんだな。
殺し屋を殺しにきた殺し屋が殺す前に別の殺し屋が殺し屋を殺したので、その殺し屋を殺した。
とゆーレベルの混乱が、延々と続くのです。
判りません。
顔も名前も役柄も判らないヒトが急に殺されても、観客は理解できません。
エスパーじゃないんだから。
画面は常に暗いし、全員黒い服着てるし、同じよーな顔付きしてるし。
主人公も殺し屋で、それを狙うのも殺し屋で、
やってることも一緒だしね。
しかも、
どこをポイントで見ればいいのかが、判らない。
おそらく、
そのポイント自体を作り忘れているのだな、このシナリオわ。
例えば、
トマトをぶつけられた。
↓
シャツに赤いシミができた。
↓
トマトをぶつけられたから。
これで一つの既成事実が確立する。
しかし、
「トマトをぶつけられた」だけで、
赤いシミもなく、誰も指摘しなければ、トマトをぶつけられた事実はストーリーの中から消えてしまう。
(埋もれてしまう。)
これはシナリオのトリックでもあるんだけど、
この映画では意図せずそんな展開ばかりなので、ストーリーが消えちゃっているのです。
リアクションってものが如何に大切か、勉強になりました。
アクションに関しても、
銃器はたくさん出るし、派手に撃ちまくるし、壊しまくる。
格闘も、
だがしかし。
これがまた、
欠伸がでるほど退屈な、刺激も迫力もスピード感も何もないシーンの連続なのです。
リハーサルか練習でも観ているよーな気分になります。
どーすりゃここまで気の抜けたモノが出来るのか。
そのスキルが無いヒトは撮っちゃダメなんだな、と、
身に染みるほどよく判る映画でした。
ホント、勉強になるから、
創作関係のヒトには、本気でオススメしたい。
ヒロインに説得されて折れちゃう主人公とゆーオチも、
ある意味、衝撃でしたよ。