都市伝説とかよく判らないものをよく判らないまま映画にしてみました、感想です。五本。
2018年 05月 27日
なんたるセンスの欠片もないネーミング。
まるで児童向け絵本などに使われそーな名前ですが、元ネタが都市伝説と知り、少し納得。
存在の「拙さ」から生じたものなのかな。
「IT」や「ババドッグ」みたいに。
(それでも違和感は拭えないが)
ストーリーはとてもシンプルで、
知ってはいけない名前「バイバイマン」を知ることで、呪いが懸かり、伝染してゆく。
とゆー説明だけでは「リング」っぽいが、
逃げ場もなく追い込まれてゆく感じが。
しかし「恐怖」が何かを象徴、暗喩させる描写は特になく、強いて云うなら「不安」の具現化であろうか。
脈絡もなく唐突な展開もあり、
けどね、
けっこー楽しめたんですよ、このホラー。
オリジナリティ皆無なクズホラーみたいな感想になってしまいましたが、
オカルトな雰囲気作りだけは巧く、
不思議とこんな感想はなってしまったとゆーのが、いちばんのホラー。
あの女刑事が巻き込まれてゆく続編(未定)こそが、本番ではないかと睨んでおります。
コレはまだ序章に過ぎないのだよ!
(なんだってーーーッ!)
邦題がヒドい投げやり。
かと言って原題も良いわけではなく、
『The Operator(Always Watching: A Marble Hornets Story)』(長いのでコピペ)。
元ネタはアメリカの都市伝説…っぽいものではあるが、詳しくは検索してください。
あまりドキュメンタリー感はなく、ほぼ普通のドラマとして観ることができる。(若干カメラが寄り過ぎだけど)
その時点でPOV作品として失敗してるよーな気もしますが、
謎が解かれるわけでもなく、
何故殺すのか、殺されるのか、或いは助かるのか。
ここまで理由や意味を描かないと、只のドッキリ映像である。
確かに、
映画なんだから。
転勤してきた上司が、じつはスレンダーマンの存在を調べてた、とか。
あと単純に合成が上手くなかったし、
出現する前触れで一々ノイズが入るのは、親切過ぎるぜ、スレンダーマン。
嫌いなタイプの映画ではないので詰まらないとは思わないけど、積極的に面白いとも云えず。
『バイバイマン』と連続して観たので、少し不安になりました。
次は『ナイトライト 死霊灯』を観ます。
呪いで有名な森へ肝試しに行きます。愛犬を連れて。
この映画には一つ画期的なことがありまして、
史上初かどーかはさておき、POVの視点が懐中電灯になっております。
森の暗闇の中で懐中電灯は必須。
灯りは対象方向へ向けられるので、不自然さもない。
では何故懐中電灯の視点なのかとゆーと…。
そこはネタバレになるので伏せますが、あの子の魂が…ってこと、だと思います。
と、納得させました。自分を。
さて本編ですが、
森の中とゆーシチュエーションは『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』に近く、
上辺だけやなー、みたいな。
しかしいよいよ何かが起きる中盤辺りから、ポロポロと綻びが目立つよーになる。
繰り返しみたいになるので詳細は省きますが、
正体が判らない謎に何故か殺されてゆくとゆー理屈に、カタルシスはない。
ハッキリしろとは云わないけど、
明らかに時間が飛んでるシーンもあり、
最後にフォローしますが、暗闇の森の怖さだけは堪能できます。
古びた教会は、ちょっと頑張り過ぎだなー。
それと、
後半のあるシーンで人影が完全に横切るのですが、特に触れられません。
スタッフのミスなのでしょうか?
それとも…。
とゆーアイデア以外はデタラメな、がっかりホラー。
アイデアを生かせずお化け屋敷にしちゃったのは、勿体無い。
比喩ではなく、
旅行先で何かに喰われた(噛まれた)若い女子が、
痛いわー、気持ち悪いわーと嘆きながら取り返しのつかないコトになる、ホラー。
もう一度云う。
病院へ行け。
噛まれた傷が次第に広がり、身体が崩れ始めたので、
モンスターに「変身」する系のホラーかな?
と予想してたら、
液体がびしゃーっと、
赤いドロドロがずばーっと、
ぐじゃぐじゃーっとなりまして、部屋中、魚卵地獄になりました。
弱い方は、魚卵が苦手になるかも。
新婚のマリッジブルーがテーマなので、恐らくはその裏返しのホラー。
閉塞、抑圧、欲求不満とゆー悪夢なシーンが描かれます。
同じマンションに気が合わない姑が住んでいる、とかね。
卵は結局、虫の卵らしいんですが、
意外とその辺はどーでもよく、追求されません。
「絶景な景色があまり絶景ではない」など、気になる部分もありますが、
フッテージの使い方は上手いなとおもいました。
○○○○○、出ないんだってよ。 『GODZILLA 決戦機動増殖都市』 ※バレ有
2018年 05月 26日
うん。
うん、面白かった。
面白かった、のだ。
面白かっ…そこまで面白くはなかったけど、
しかしまさか、あんな前フリをして、
ええ、
メカゴジラ出ないんだってよ!(世界の果てまで届け、この想い)
ナノメタルによって形成されたメカゴジラシティとゆーアイデアは、
確かにフレッシュで魅力的なアイデアだと思うし、否定はしませんよ。
でもね、
こないだの「インフィニティ・ウォー」にサノスが出なかったら吃驚するでしょ?
嗚呼、サノス出ないんだ…って。
そーゆーコトです(そーゆーコトか?)。
そんなわたくしの動揺はさておき、作品には満足しております。
前作はゴジラへの機動性を活かした連携攻撃でしたが、
今回は工場地帯そのものをトラップにする大胆な作戦と、
基本的な作戦内容の違いはないよーに見えるが、アプローチは異なっていると思います。
寧ろ問題はその後の、ナノメタルと同化する云々とゆー展開。
コレが邪魔とは云わないけど、
クライマックスのバトルは、もっとストレートに盛り上げてほしかった。
なんか「山場のために盛りました」とゆー印象が拭えず、微妙な気分が少し残りました。
作戦実行前にこのエピソードをやっても問題はなく、
ナノメタルを制御するためビルサルド人(のみ)は同化を選び、
「怪獣を倒すには怪獣にならなくては」とゆー意志をハルオに伝えることで、
「人間であることの意味」を知る。
でもよかったんじゃないかなー。
それこそ最後の切り札に(未完成な)メカゴジラを動かして、
全力でぶつかって負けるのが観たかったのだ。全力を。
からの!
○○○へ繋がるのでわないのか!
とゆーわけで、最期の第三章も期待しております。
(メカゴジラ登場の希望も含めて)
また今回も、
公開前に発表された小説「プロジェクト・メカゴジラ」が面白かったので、オススメです。
ガ○ガ○の活躍が泣けるのです!
イップ・マン対デブゴン! カンフー映画、二本。
2018年 05月 13日
「後のブルース・リー映画」の大本命、「イップ・マン」シリーズが帰ってきた!
いろいろ説明必須なことばかり口走ってしまいましたが、
「イップ・マン」とゆーブルース・リーのお師匠さんがカンフー映画界では大人気。
イップ・マンを題材とした映画やドラマは何本も作られまして、
大概、
その締めは「後のブルース・リー(の師匠)である」がお約束になっているため、
「後のブルース・リー映画」と呼ぶのです。わたくしが。
更に、
本作はウィルソン・イップ監督とドニー・イェン主演のコンビで作られた、本家とも云えるシリーズの第三作目。
(「誕生」や「最終章」は、別の製作によるシリーズです)
更に更に云ってしまうと、
続編とゆーより、番外的な新作として楽しむのが宜しいかと。
しかも次作「4」もやるみたいで、ますますイップ・マン世界が広がります。
さて、やっと本編の感想になりますが、
劇映画とゆー意味で。
目玉はやはり、マイク・タイソンとの対決。
中盤辺りで腕試し的に闘って痛み分けかな? と予想してたらほぼその通りで。
しかし現役を退いてからだいぶ経つけど、タイソンの衰えぬ迫力は見応えありました。
対するドニーが体勢を低く構えるのは、猪木対アリ戦のオマージュなのでしょうな。
ラストは、詠春拳の同門対決。
TOKIOの山口達也似の相手と、正式な決闘になります。
棒術やでっかい包丁みたいな短刀を使い、こちらも見応えあるバトルになりました。
何度も云いますが、
家族とゆーか夫婦愛の描写は今回も丁寧に描いており、
後ではなく、今でもデブゴン。
サモ・ハン・キンポー主演の、アクション映画。
(現在はサモ・ハンと呼ぶそーです)
ストーリー的には『レオン』に近く、
作品的には『アジョシ』、『イコライザー』、『96時間』辺りの感触か。
現代的なアプローチと最新の撮影技術が、
主人公のお爺ちゃんことデブゴンは、
元特殊部隊員で、現在認知症を患う大変危険なお爺ちゃん。
過去に預かった孫娘が行方不明になるトラウマを抱えており、近所に住む仲の良い少女にその面影をみる。
しかし少女の父親はマフィアからの借金を踏み倒そうとして…、
とゆー導入部分が、
認知症のデブゴンが、
あっさり過ぎて伏線まで弱くなってる気もします。
レコーダーの件とか、マフィアの扱いとか。
そしてエンディングで明かされる、素っ気ない割に衝撃的な少女の行方。
(結果、二つのマフィアが潰されます)
誰得か判らない、大人の事情っぽいエンド後のリピートなど、
計算では作れないステキなシーンばかり。
加えて、とゆーかこちらがメインなのですが、
サモ・ハンの壮絶な骨折りカンフーが激烈。
片っ端から骨関節を砕く技の数々に、戦慄が走ります。
こんな映画を撮った監督誰や!? と調べたら、サモ・ハン自身で二度吃驚。
ちゃんと情緒豊かなほのぼの&切ないシーンもあり、
カンフー全盛期を知る世代には、なかなかぐっときます。
製作自体は『ローガン』よりも早いのですよ。
「ナイスガイズ」と「バッドガイズ」。二本。
2018年 05月 04日
77年とゆー時代設定の真意とかね。
(この映画もある意味、「デトロイト映画」でもある)
そんなイメージの反転に戸惑いながらも、
正確には娘っ子も加えたトリオの関係性が最高すぎたので、続編大希望であります。
治療不可な社会の闇を抉る、
原題は「War on everyone」。
本編を観てもその意味はよく判りませんでした。
『バッドガイズ!!』もどーかと思うけど、
中身はしっかりとオモシロいので、つくづくタイトルが勿体無い。
「ターザン」のアレクサンダー・スカルスガルドと、マイケル・ペーニャによる、
本当に悪さしかしない刑事コンビの、犯罪コメディ。
追ってる犯人を車で轢いて現金を奪ったりします。
このコンビの暴れっぷりが、
「西部警察」と「あぶない刑事」を合わせたよーな豪快&軽妙なノリで、じつに楽しい。
ウィル・スミスの『バッドボーイズ 2バッド』とゆーより、
『リーサル・ウェポン』をやりたかったのかもだが、ストーリーの弱さが惜しい。
映画のまとめ 『T2 トレインスポッティング』、とか。四本。
2018年 05月 04日
とゆー意外性もあり、前作から続く物語としては良い結末だなと思いました。
あの二人には未来を与えないのが、ダニー・ボイルの解答なのかと。
曲の配置が逆になっているのは、、、そーゆーコトなのかな。
鉄道は、やって来るのか。既に行ってしまったのか。
「ハングオーバー!」のトッド・フィリップス監督作の、ブラック・コメディ。
なのだが、
正直ブラック過ぎて、あまり笑えなかった。
ひょんなコトから武器ディーラー、武器商人になってしまった若者たちを描く。実話だそーです。
主要なメンツがマイルズ・テラー、ジョナ・ヒルとゆーだけでコメディ的には安パイ。
テンポもよく、痛快ではあるんだけど、
逆にコイツらの無知無神経さが罪悪感を倍増させてる気がするし、
そこが同じく実話犯罪をベースにしながら軽妙さを保持したベイの『ペイン&ゲイン』との大きな違いだと思う。
二人のキャラの掘り下げも浅く、中途半端な印象が残る。
高級タオル云々の話じゃなくて、
学生時代をどーやって過ごしてきたかを、やるべきだったのでわ。
作品として悪いわけじゃないけど、
コメディなのに笑えないのは、失敗だと思う。
「ワタシだけはイケてるでしょ?」みたいな意味なんだけど、内容的には邦題の方が合っている気がします。
すっごいミニマムな家族の話で。
木こりで堅物な父と、奔放に生きたい母。
近所に住むボーイフレンドとは気が合うけど積極的な発展はなく、
何故か興味のない体育系男子からはモテモテ。
普通の家族の、普通の暮らしの、普通の悩み。
お酒を呑み過ぎたり喧嘩をしたり、間違ったり失敗したり。
他人にはささやかだけど、本人には大切で、大事なコトばかり。
しかし、徐々に家族の綻びが浮き彫りになる。
父は、
母は「有り得たかもしれない人生」が忘れられず、新しい出逢いを求めては傷付いている。
コレが「普通の家族」として描かれる皮肉こそ、本作の真のテーマだと思う。
原題にある「I AM」とは、
(この父と母は、子育てを「放棄」しているし)
結末はやや唐突に感じられたけど、
新しい何かを見付ける物語としては、相応しいと思う。
故に、
あのナレーションは全く余計で、台無しだ。。。
作者不明の啓蒙書を中心に、
その本に救われた人々が行動を起こして…。
とゆー、群像ドラマ。
検索してくだ、さい。
『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』 ※一行目からネタバレしてます。
2018年 05月 01日
と最初は思ったが、
反省。
いちばん驚いたのは、
もう一つは、レッド・スカルの再登場。
オマエはあのオマエかーっ!
(レッド・スカルは、「ファースト・アベンジャー」の敵)
『インフィニティー・ウォー』は、
孤高の存在であるサノスがガントレットを完成させて、神様レベルの力を手に入れるお話。
ほぼ主役級の活躍で、ストーリーの主軸となっていた。
サノスはヨブ記の神様のよーに、
理不尽なほど圧倒的な力で銀河全てを支配し、コントロールすることを望む。善意から。
その試練との戦いが、
とゆーストーリー部分はまだ前編なので、さておき。
この異常な数のキャラクターを渋滞させず、個性を活かす見せ場まで用意した監督と脚本が見事でした。
ちょっとぐらい失敗してもいいよ! と覚悟しておりましたが、
キャプテン・アメリカの登場シーンなど、憎たらしいほど決まってて身悶えましたよ。
つくづく『ブラックパンサー』が成功していて良かった。。。いろんな意味で。
ロキの早過ぎる退場には驚いたけど、
あのロキが簡単に死ぬか? とゆー観客の先入観を逆手に、
コレ、本当に死んだかも? と思わせる展開も巧いなと。
そしてMCUのラスボス、サノス。
ここまで丁寧に、気合い入れて描かれると、
「破壊神」でありながら「救世主」でもある、
とゆー感想。
次作は「アントマン」の続編ですが、
まさかこんな重要なタイミングでの公開になるとわな!w